第2話 「戦い」

ディンが扉の向こうで見た風景は・・・。まさにアンドロイドの襲撃だった。
街の至るどころで、家が半壊し、無防備なチャオ達は逃げ回っていた。

あの追いかけてきた人型のアンドロイドが居る。それも3体だ。
数人のチャオが倒れている・・・。死んではいないようだ。
「ちぃっ・・・。こんな人数、剣じゃ無理だな。」
ディンはそう言いながら、今まで使っていなかった銃を取り出した。
装飾が施されている銃、トリガーには「E」と刻まれている。

まだディンに気づいていないアンドロイドの頭を狙い・・・。

バシュンッ!

銃に吸収された光は、細く白いレーザーとなりアンドロイドの頭を打ち抜いた。
アンドロイドはそのまま停止し、鈍い音とともに動かない体は地面に落ちた。

その音に気づいたのか、他のアンドロイドが迫ってきた。
しかし・・・。普通のアンドロイドとは違う。剣のようなものだろうか。
長い柄で、剣にしては長いと思ったが、攻撃範囲が広いナギナタだった。
「な、ナギナタだと・・・?」
アンドロイドは素早くディンに迫る。
ディンは、躊躇無く銃を構え、トリガーを引く。

だが、ナギナタで跳ね返され、自分で撃った一発のレーザーがディンの肩を貫通した。
「グッ・・・!」
肩からは血が流れ落ち、痛みのあまりディンは顔をゆがめる。

痛みを我慢し、ディンは銃をしまい、セイバーを取り出した。
ナギナタと対抗するが、精々一体倒せるぐらいだろう。
「長い柄、刃・・・。勢力がでか過ぎるんだよ!」
ディンは攻撃の隙の間にナギナタのような武器の柄を切り、武器が無くなったアンドロイドを一閃した。
だが、ディンはもう1体を忘れていた。
アンドロイドはそれを狙い、走りながら高く飛び上がった。
振り向いた瞬間には、アンドロイドが飛び掛る寸前だった。
「し、しまった・・・!」
セイバーで塞ごうと構えるが、次の瞬間・・・。

シュンッ!

一つの閃光が、アンドロイドを貫いた・・・。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第119号
ページ番号
3 / 8
この作品について
タイトル
Machine-Chao
作者
MASUO(ますお,ます)
初回掲載
週刊チャオ第117号
最終掲載
週刊チャオ第122号
連載期間
約1ヵ月5日