~幸せ乙女~

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私は、今日のことをチャオに伝えるためにGCの電源を入れた。

【ゲ】

ラッキーが私の姿に気付いたのか、お尻をだして木の影に隠れた。

他の2匹は寝たふりをして、余計なことをされないようにしていた。

「ねぇ、みんな」

私はそう静かに呟いた。

いつもと様子が違うということがわかると、ラッキーは木の影から

出てきて、ハッピーとチャキは薄めを開けながら立ち上がった。

「あのね。私、今日フラれちゃった」

笑い半分泣き半分で言った。

【…あっこ、いつものあっこじゃないっス】

ハッピーがそう呟いた。

チャキーとラッキーはそれをバカ、と言いたげにさえぎろうとした。

【いつものあっこなら、笑ってみんなを幸せにしてくれるっス。
 あっこを大事に思ってなかったってことっスよ。あっこが愛した人
 はあっこが幸せにしてあげられなかったんっス】

「やめて!もういいんだから…どうでもいいよ」

あっこは耐えきれないようにそれをさえぎった。

【だって、そうでしょ?幸せにできなかった人に思いを伝えたって何も ならないのは当たり前じゃないスか!!そうやって開き直ろうとあの人
 への思いを無視して、何もかも終わらせようとしてるじゃないスか】

【全てにどうでもいいことなんかないっス!1度した恋は最後まで諦め るなっス!!そうやってまた同じことを繰り返すんっス!一生開きなお おるダメあっこのままなんスよ】

「―――――!」

そうだ。

私はいつも無理だ、ダメだって思ってた…。

実を好きになったキッカケは、友達にあの人どう?という言葉だった。

別に。って適当にいつもいろんなことを遠まわしにしてた。

実はこのことを知っていたんだ。

私はこんな軽はずみな気持ちで恋をしてたなんて、なんてバカだった

のだろう。

私は玄関まで走ってスニーカーを履いた。

着替える間もなく私は実の家まで猛ダッシュで駆けていった。

ピンポン。ピンポン。

私が実宅のインターホンを押すとシンプルな音が二、3回ほどした。

出てきたのは幸いなことに、実だった。

「あ、…。」

実はさっきのことを思い出したのだろう。

急に目をそらして、どこかぼやいている感じだった。

「あの」

私は実に言った。

「私、本気で実のこと好きになってなかった。軽はずみで恋してた。
 でも今は違う。本気で実が好きなの、誰よりも好きなんだよ!
 それでも・…駄目…?」

私は諦めずにそう言った。

「磯部なら…そう言ってくれるって信じてた」

「え」

「付き合おう」

実がそういった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第172号
ページ番号
4 / 5
この作品について
タイトル
優しい飼い主求めて。ラブ・ウォーズ
作者
あっこ
初回掲載
週刊チャオ第172号