21話 ~理想は破れ…~
ジェルフェ 「そんな物じゃ破れないわよ~ン」
ミヒュー 「ちっ、ゼノン!このままじゃ奴らも追って来る。」
ゼノン 「……速攻で終らせるぞ。」
ゼノンは血を流しているチャックンに向かって剣を構えた。
そして何かゼノンの周りに漂っている物体があった。
いや、火の玉だろうか、青い色をしている。
よくアニメとかで出てくる青い火の玉である。
ゼノンはそれを触ると叫んだ。
ゼノン 「封印…解放!」
叫んだ後、火の玉は消えゼノンの体には青いオーラが漂っている。
ゼノン 「貴様を潰す。」
その目は青く、殺気以外の感情と言う物が感じられなかった。
今までに無い冷たい目である。
ゼノンは凄い勢いでチャックンに向かっていく。
その衝撃は凄い強大であった。
心が弱いチャオはそれだけで倒れそうだ。
チャックン 「ちぃ、どうにかしないと。」
チャックンは辺りを見回した。
この辺りは廃棄工場が多く使えそうな物ならある。
併しゼノンはもう20メートルぐらいの距離にいる。
チャックン 「ち、…何か無いのか。」
すると10メートル離れた場所に鉄板があるでは無いか。
チャックン (あれなら防御できる。)
併しそんな遠くまでは行けない。ゼノンはもうすぐそばにいるからである。
チャックン 「俺はここで終わるのか。再会も果たせずに…」
…………キーン
チャックンの目の前で剣の弾く音がした。
チャックンは恐る恐る目を開けてみたのは彼だった。
ギ・エン 「……よう、大丈夫か?」
そこに立っていたのはギ・エンだった。
彼はゼノンの短剣を弾きゼノンをその場でとめていた。
ゼノン 「な…フン、手応えがあるな。」
すると後ろからユーロ、鎧竜、リリーがきた。
チャックン 「みんな、来てくれたのか。」
ユーロ 「すまん、遅れてしまった。」
リリー 「ジェルフェは?」
ジェルフェとミヒューは工場の屋根にいた。
どちらもボロボロである。
ミヒュー 「あんたのお仲間が来ちまったのか。…ゼノン!」
ゼノンはその場から引き屋根にのぼった。
ユーロ達も付いていった。
ミヒュー 「引くよ。もう無理ナノサ。」
併しゼノンは青いオーラに包まれたまま暴走している。
ミヒュー 「ちぃ、使っちまったのカイ。」
ミヒューは焦っていた。このままでは負ける。死ぬ…と。
ミヒュー 「こうなったら…カオスショック!」
杖を振り先から黒い閃光が出てきた。そしてゼノンに直撃した。
その途端、気絶したのか、オーラは消えて崩れるように倒れた。
ミヒューはゼノンを担ぎ飛んでいった。
ミヒュー 「アタイたちの理想は破れた…」
そう言うと、見えないところまで飛んでいった。
続く