第三十四話『気』
コドウからはものすごい量の気が溢れ出ている
烏丸「ほう・・・初めて見たな・・・それが覚醒か・・・だが・・・俺の鴉双爪に勝てるかな?」
そういった瞬間、烏丸はダッシュでコドウに近づいてきた
コドウ「てめーなんざ刀使わねーでも勝てる」
コドウはそういうと刀を鞘に納める
烏丸「ふん・・・いいのか?」
烏丸はコドウに向かって思い切り刀を振る
コドウ「(刀が見える・・・一枚目を避けさせて二枚目に当たらせるのか・・・どうりで二枚目が気を纏って・・・なら・・・折るか)」
コドウは飛び上がる
烏丸「無駄だ・・・」
がしかしコドウは・・・
コドウ「俺は気がうまく集められなかった・・・だがな、ようやく出来るようになったんだよ!喰らえェ!!!」
コドウは気を溜め、発射する
そして烏丸は刀で防御する
コドウは舌打ちをする
コドウ「(ちっ、すんなりとは行かなかったか・・・でも!)」
烏丸「いくぜ!!」
烏丸がそういって刀を振った瞬間・・・
烏丸「何・・・」
刀が音もなく折れたのだ
コドウはにやりと笑う
コドウ「おめぇはもうそろそろ能力(ちから)は使えなくなるだろ・・・さっさとどっかの病院でも行くんだな・・・おめぇのパートナーが辛いと思うぜ?」
コドウはそういうと騎龍達のもとへと走っていく
烏丸「・・・・・・・ちっ」
一方騎龍達は・・・・
騎龍「待て、そんな揺らすな!ちょ、あぶな・・・」
まだ揺らされていた
その時コドウが走って来る
霧崎「コドウ・・・」
コドウ「覚醒解除!!」
そういうとコドウは光に包まれる
騎龍「(・・・勝ったのか・・・)」
光はすこしづつ晴れていく
コドウ「・・・うっ」
コドウは胸を押さえ、倒れこむ
騎龍「おい!コドウ!大丈夫か!!」
騎龍はコドウに声をかける
するとコドウは立ち上がる
コドウ「おい、ガキチャオ共!!お前等の頭領は倒した!・・・殺られたくなかったら・・・」
チャオ「ちゃおー!!!やばいちゃお!!」
チャオ達はそういうと逃げていった
コドウ「ふぅ・・・・・うっ・・・」
コドウはまた胸を押さえ、倒れる
騎龍「コドウ!大丈夫か!」
騎龍は屋根からジャンプして降りてくる
コドウ「オ・・・オレ・・・の・・・心・・・配は・・いい・・・・・・それ・・・よりも・・・みん・・・な・・・を・・・」
コドウは胸を押さえながら言う
騎龍「くっ・・・少し待ってろ!!」
騎龍はそういうと屋根の上へ上る
騎龍「おい!舞、動けるか?」
舞はゆっくりと起き上がる
舞「ええ・・・」
騎龍「無理しなくてもいいんだぞ・・・」
騎龍は少し気にかける
舞「大丈夫・・・」
騎龍「頼む、お前のあの技でコドウを・・・」
舞は少し驚いた顔をみせる
そして一瞬、間を置き、コクリと頷く
舞「では・・・」
舞は立ちあがる
そしてコドウのもとへと行く
舞「・・・はっ!」
舞がそういうと手に気の塊が現れる
舞「天奏!!(てんそう)」
そういうと気の塊が解き放たれてコドウの体に吸収される
するとみるみる傷が治っていく
そしてだいぶ治ったところで気の照射をやめる
コドウ「う・・・う~ん・・・」
コドウはゆっくりと起き上がる
騎龍「舞、ありがとう。他の奴等にもやっておいてくれ。」
舞「でも・・・」
騎龍は舞を見つめる
騎龍「・・・」
すると舞はコクンと頷くと屋根へ上る
コドウ「っつー、あいつらは帰ったか・・・」
騎龍はコクンと頷く
コドウ「霧崎達は?」
騎龍「今、舞が治療してる」
騎龍は遠くを見つめている
騎龍「(あの時の黒い影・・・)」
騎龍は霧崎達が助けられた時の事を思い出す
*
『・・・・・』
*
コドウ「・・・お~い」
コドウは騎龍に呼びかける
騎龍「(あの気は・・・確実に・・・『左眼蒼炎』!!(さがんそうえん)・・・でもなんで奴が?)」
コドウ「・・・お~い!!」
コドウは大声で騎龍に呼びかける
騎龍「・・・あっ!?えっ!?・・・何だ?」
騎龍は何故か動揺する
コドウ「な~にかんがえてたんだァ?」
騎龍は答えない
コドウ「まぁいいや」
コドウはそういうと屋根の上に飛び上がる
霧崎「・・・・・」
光「・・・・・」
霧崎と光は倒れている、能力も解除されている
そこに舞がさきほどの天奏をしている
ゼロ「・・・」
ぷく「・・・」
ゼロとぷくは心配そうにそれを見つめている
コドウはゼロとぷくの背後に近づき、声をかける
コドウ「大丈夫だよ。あいつらはこんなんじゃ死なねー」
ゼロとぷくは振り返る
そしてコドウはゼロとぷくをなでた
コドウ「大丈夫だよ」
コドウがそういうと舞の治療が終わったようだ
すると霧崎達が起き上がる
コドウ「な!」