第二話(前編)

あの日から数週間後。ナックルズとチャオはすっかり馴染んでいた。
「よ~し、今日はお前を街に連れて行ってやるぞ~。」
ナックルズは父親のような声でチャオに言った。
「チャオ~、チャオ~♪」
チャオも嬉しそうに笑った。
三十分後、ナックルズはチャオを背中に乗せ下界へと滑空した。
「ふぅ、今日もかなり混んでいるな。まずは食料を調達しなきゃな。」
ナックルズはいきつけのスーパーへ足を運ぶと見慣れたコウモリ女がいた。
なにやら宝石をたくさん身に付けていた。
(なんであいつが此処にいるんだよ!しかもなんだよ、あの宝石の量は!)
心の中で呟いているとあちらの方から話し掛けてきた。
「あら、ナックルズじゃない。どうしたのあんたみたいのがこんな所にいるなんて珍しいじゃないの~。」
「それはこっちの台詞だよ!それになんだよ、その宝石はよ~。」
「あ~ら、アタシのリッチさが分からないなんて見る目のない男ね~。」
「チャ~オ、チャチャチャ~オ!」
ナックルズのチャオがいきなりバッグから飛び出してきた。
「あら、あんたでもチャオを飼うんだ~。人は見た目によらないわね。名前はなんていうの?」
「コイツはたまたま拾ったんだよ。名前はまだつけてなかったな。」
「お客さん、そこをどいてくれませんかね。邪魔なんですけど・・・。」
二人はちょうどレジの前で長話をしていた。
後ろには客が長蛇の列をつくっていた。
「こんなところで話をするのもアレだから喫茶店に行きましょ。」
二人は喫茶店に場所を移した。
実はナックルズは女の子と喫茶店に入るのは生まれて初めてだった。
二人が喫茶店に入るとそこにはソニックとエミーの姿があった。

・・・つづく。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第9号
ページ番号
2 / 3
この作品について
タイトル
ナックルズのチャオ育成奮闘記
作者
北(hoku)
初回掲載
週刊チャオ第6号
最終掲載
週刊チャオ第9号
連載期間
約22日