第一話

ここはエンジェルアイランド。マスターエメナルドの聖地だ。
そこでマスターエメナルドのガーディアンを勤めているのが「ナックルズ」だ。
ナックルズはいつものようにマスターエメナルドの様子を見に行った。
「ふぅ、今日も異常なしと。・・・なんだこりゃ?」
マスターエメナルドの横に赤くて白い三日月が入ったチャオの卵があった。
「まったく、誰だ?こんな所に卵を捨てた奴は・・・。」
少々、怒りながら卵を家に持ち帰った。
「後で警察にでも届けるかな。」
ナックルズはだんだん眠くなってきた。そしてそのままソファーの上で眠ってしまった。
「・・・う~ん。いつのまにか寝てしまったぜ。」
ナックルズは冷蔵庫からオレンジジュースを取り出そうとすると・・・。
冷蔵庫がカラッポだった。残っているのは賞味期限のきれたあんぱんだけだった。
「だ、誰だ!俺のスペシャルオレンジジュースを飲んだ奴は!」
ふと、足元を見るとチャオがニコニコしながら足にくっついていた。
「何だ、コイツは。どこから入ってきたんだ?」
ナックルズは少しの間、パニックになったが、床に転がっている卵の殻を見て全てを悟った。
「あの時の卵が孵りやがったのか・・・。どうしよう。」
「チャー、チャー♪」
チャオはナックルズを親だと思っているらしい。最初からかなりなついている。
「しょうがない。やっぱり警察に届けるか。俺はチャオを育てたことないし。」
ナックルズはチャオを警察に届けようとしたがチャオが足から離れない。
「チャー、チャチャ♪」
ナックルズは困り果てた。そこでテイルスに相談してみた。
「いっそ、そのチャオを育ててみたら?」
「そんな事いっても俺はチャオを育てたことないぜ!?」
「大丈夫。僕がみっちりチャオ育成の基本を叩き込んであげるよ☆」
テイルスは嬉しそうに言った。ナックルズはその晩にチャオ育成の基本を嫌と言うほど叩き込まれた。
そして朝、ナックルズは昨日より少しやつれている。
「う~ん・・・。みっちり勉強させられた~。でもこれでなんとかコイツを育てられそうだ。」
チャオの方はナックルズの苦労を気にせずに寝ていた。
ナックルズはすこし親の気分になった。いつもの厳しい顔つきも今日はすこし緩んでいた。
「チャオブリーダーも悪くないな・・・。」
そしていつものようにマスターエメナルドの様子を見にでかけた。

・・・つづく。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第6号
ページ番号
1 / 3
この作品について
タイトル
ナックルズのチャオ育成奮闘記
作者
北(hoku)
初回掲載
週刊チャオ第6号
最終掲載
週刊チャオ第9号
連載期間
約22日