4話(2) タイムリミット発生

>なんと一月の半分ほどかけて行われた。この時、この国中を騒がすとてつもない発言がこの国を治める大王の口から出た。

「1ヶ月の間に1万ポイント稼げ。できなかった時は覚悟をしておくんだな」と。そのためでもあるのか、ライトカオスは試験をすると言ってきた。

「はい。じゃあ、以前のように能力キャプチャーを発揮して見て下さい」
「うっしゃ!俺から行くぞ!!」
「はい、じゃあスラッシュ君。このカメレオンをキャプチャーしてくださいね。ちなみに前回は完全に姿が消えるまでに10秒もかかり、静止していないと背景とぶれて場所が確認できるという、全然能力の存在する意味がない結果でした。最低でも歩いていても大丈夫くらいにはなりたいですね」
「(ア、アイツ、自分の方が格上だからっていい気になってやがる!!…っと、ここで取り乱したらいかんな。アイツの思うつぼだ)いくぜ…」
スラッシュはカメレオンをキャプチャーした瞬間、変色をして姿を消した。ライトカオスはすぐさま金棒を消えた地点に投げる。しかし、当たらない。その上、どこにいるかもわからない。そう思った瞬間、奥の部屋からテレビが投げられてきた。ライトカオスはそれを避けると、拍手し始めた。

「はい。お見事です。走っても大丈夫だとはビックリしました」
「フハハハハハ。どうだどうだ、ざまーみろー」
「はい。じゃあ次はディ君。君は何を使うんだ?」
「いりません。僕の能力は見た物をキャプチャーではなく、記憶にある物のイメージを具現化する物でした。それを証明します」
ディは右手を自分の目の前にもってくる。そして、ディが両目で右手を睨んだ瞬間、光のマユが一瞬にして右手を包み、素早く消えて右手をチーターに変える。しかし、ディはさらに睨み続け、さきほどと同じようにして手をナイフ状に変えた。

「なるほど。凄いですね。それでは、二人とも頑張ってくださいね」
「へ?ってことは」
「期限があるので、もういいです。それでは、行ってらっしゃい」
「ところでよ。そこのホワイトボードの正六角形はなんなんだ?」
「はい。あれは、見ての通り能力をグラフとして表す事で、どのような戦法で、どんな時に能力を使えばいいかを判断するために使うのですが、今は時間がありません。またどこかであった時にでもやりましょう」
「それじゃーバイバァ~イ」
二人の現ポイントは216。つまり、残り1ヶ月で9784ポイントも稼げと言うのである。二人は早速、能力を駆使しながらポイントを稼いでいったのであった。この日は、運良く大規模集団の基地を見つけ、700ポイント以上稼いだ。おそらく、残りの期間で1万を達成するにはこれくらいのペースでないと駄目だろう。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第137号
ページ番号
8 / 37
この作品について
タイトル
カラテの世界
作者
スマッシュ
初回掲載
週刊チャオ第134号
最終掲載
週刊チャオ第169号
連載期間
約8ヵ月3日