1話(2) 未完成の希望

「誰か来ないかな…」
ディは森の出口を目指して草などが少ない所を歩いている。コドモチャオの時に、何度かディマガと出口まで歩いたことがあるので、道は覚えている。だが、1人だとやはり暇だ。すると、茂みの中から四名のダークチャオが出てきてディを囲んだ。ディは思った。「わぁい♪いっぱい来たぁ♪」…全く危機感がないようだ。

「フハハハハハハ!!お前も運が悪かったナァ!!」
「んだんだ。まさかオラ達と会ってしまうとは不運だべな」
「HAHAHA!既に俺達は100体も倒しているのダー!!」
「でも、1万の100分の1じゃん」
「ぇ?10分の1だろ?」
「Really?2分の1だと思ってたぜ」
「とにかく行くぞ…!!バトル~~~」
「Zzz…」
「おぃ!コラ!何寝ているんだ!お前がスタート!って言う役目じゃねぇか(コソコソ)」
「にゃにゃにゃ!?ほにゃ…にゃ~。スタートにゃ~」
ハイテンションとだべだべ君とHAHAHAと猫キャラ(マテ)はディに襲いかかった!!

「フハハハハハ!!俺の最強の~~(アレ!?鉄拳ってなんて読むんだ!?てっこつ?てっこつでいいか)てっこつを受けてみよ!!」
HAHAHA君がディの後ろでカンペを出しているが、ハイテンションなチャオは漢字が読めないようだ(ぇ)ディは軽々とそのパンチを避ける。読みを間違えた上に避けられると、とんでもなく恥ずかしい。しかし、ハイテンションのチャオは「ちっ、貴様、なかなかやるな」とか言ってる。

「リーダー、鉄骨じゃなくて、てっけんにゃ。ちゃんとカンペを読むにゃ」
「はい!?えぇぇー。鉄拳てそんな読みなんだぁ」
「あ、リーダー。2人やられているにゃ」
「そうかにゃ。…ってえぇぇー!?なんで!?」
「リーダーがボケかましてるからにゃ」
二人がドタバタしているうちにディは2人の方を向く。すると、2人はディに向かって走り出す。半分ヤケだ。

「ちくしょう!!仲間の恨み!!くらえ!!俺のてっこt」(ドガッ!)
「リーダー。鉄骨じゃなくててっk」(ドゴッ!!)
ハイテンションに顔面パンチが、猫キャラに顔面キックが見事に当たる。2人は気絶したようだ。ディは腕輪を見た。すると、00004と表示されていた。

「弱かったなぁ。本当に100体も倒せたのかなぁ。あぁ~あ。また誰もいなくなっちゃった」
ディは、森の出口に向かって再び歩き出した……





「ウケケケケケ。我らの領域に入ってきたのが運のツキだったな」
ディのいたところとは生えている木すら違う森。その森の木が切り倒されて動きやすくなっている場所で、1人のダークハシリチャオは100人ほどのチャオ達に囲まれている。空にもヒコウタイプのチャオがいる。しかし、ダークハシリチャオは驚く様子も怯える様子もない。

「…無駄に多いな」
「あぁん?よぉし!やっちまえ!!」
「チ・カ・ラ・ニ・ジ・シ・ン・カ」
ダークハシリチャオは赤いカオスドライブを取り出し、キャプチャする。すると、頭の赤いラインがみるみる青くなっていき、頭の形も変形していく。変化が終了した瞬間、彼に接近していたチャオは木に叩きつけられていった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第134号
ページ番号
2 / 37
この作品について
タイトル
カラテの世界
作者
スマッシュ
初回掲載
週刊チャオ第134号
最終掲載
週刊チャオ第169号
連載期間
約8ヵ月3日