最終話(前編)

鐘の鳴る日まで・最終話


決戦スタート。
しかし彼らには、雑魚は敵ではない。
あっという間に敵を片付ける。

マルト「よし、進むぞ!」
???「そうはさせない。」
トラビア「アンタは・・・・カペラ!」
カペラ「いかにも。
    さて、祭りを始めるか・・・。」

カペラは薄ら笑みを浮かべ剣を抜き、5匹を襲った。
1対5の勝負である。

カペラ「で、貴様らの目的は?」
クルス「奇跡を起こしに、ね。」
カペラ「奇跡?
    まさか、クリルの鐘伝説を信じているのかい?
    あれは大昔の話、今では何処にあるのやら・・・。」
スーリヤ「違うわ、アンタを倒して奇跡を起こすのよ。」
カペラ「ま、いずれにしても不可能だな・・・・・。
    な、裏切り者さんよう?」
トラビア「それはどうだか。
     みんな、ここは私に任せなさい!」
マルト「え?で、でも!」
トラビア「他の四天王が動いたらどうするのよ!」
クルス「・・・仕方ねぇ、城に行くぞ!」
メシア「了解っ!」

カペラ「さて、本番はこれからだな。」
トラビア「・・・まったくもって、その通りですねぇ。」
激しいタイマン勝負。


クルス「城だっ!」
門番を難なく蹴散らし、城内へ突入。
大広間に出た、その時。

???「さて、パーティーを始めるか。」
???「そう、『死のパーティー』を、ね・・・。」

メシア「なっ!?」
???「申し遅れました、四天王のイレスト。」
???「俺はイラー。」
???「同じく四天王のナブルス。」
???「そして、シュケム。」
スーリヤ「カペラも含めると・・・5匹!!??」
イレスト「単なる数の調整。そちらが5匹ですから・・・。」
クルス達を、四天王が囲む。
不利な状況だが、戦いは始まった。

マルト「ちぃっ、この輪を抜け出さねぇと・・・!」
力で押して、1匹外から攻め込む。

が、それが間違いであった。
イラーがさっと振り向く。
マルト「見えてるぜ!」
その剣を受け止めるが、彼に切りかかるチャオはもう1匹いた。
ナブルス「本当にそうか・・・?」
時既に遅し。
マルト「ぐわあぁっ!」
スーリヤ「マルトっ!?」
クルス「奴らを逆側に引き付けろ!」

そのスキにメシアがマルトの場所に向かう。
メシア「大丈夫、命には及ばないわ。」
マルト「悪いな。」

状況はメシアが戻っても3対4。
圧倒的に不利か・・・?

スーリヤ「!?シュケムがいない!?」
シュケムは1匹、城の展望台へ向かっていた。

シュケム「奴等は片付くだろう。それより、カペラをこの新兵器で援護しないと・・・!」
新兵器をはいっても、人間世界でいう大砲のようなもの。
この世界の歴史に於いては、この時が初めての使用とされている。

シュケム「発射!」
巨大な鉄球が、カペラとトラビアに向かい放たれた。

が、見え見え。
トラビアはさっとよけ、鉄球は地面に激突。

しかし、次の瞬間トラビアが見たのは・・・・

古代の神殿。
地下に埋もれていたのだ。

トラビア「!もしかしたら、ここに・・・?」

カペラ「まさか、な。」
そういって勝負を続ける2匹であった。


ドーン・・・
轟音は、城まで響いた。
イレスト「なっ!?まさかシュケム、あの兵器を使ったのか!?
     カペラまで危ない!急ぐぞ!」
イラー「ああ!」
3匹は音のした方向に向かった。
途中からはシュケムも合流。

メシア「追うわよ!」
スーリヤ「マルトは!?」
マルト「俺は置いていけ、別に手をやった訳じゃねぇから剣なら振れる!」
クルス「お、おう!」

こうしてマルトを除く全員が、神殿前に集まった。

メシア「これは・・・・間違いないわ、鐘の神殿よ!」

カペラ「させるかぁぁぁっ!」
5匹は神殿を守るように並ぶ。
カペラはまず、トラビアを壁際に追い込み、
カペラ「とどめだっ!」
思いっきり剣を上から振り下ろす。

が。

トラビア「アホか。
     最後の最後で剣術を忘れるなんて。」

トラビア、大きなスキが出来たカペラの胸を一突き。

ナブルス「なっ・・・!」
メシア「はいはい、見とれてるんじゃありません!」

メシア、ナブルスを一刀両断。

イラー「くそぉぉぉっ!」
スーリヤ「頭に血がのぼってますわねー、こういう時はスキが大きいの、ホラ。」

スーリヤ、一瞬でイラーを亡き者に。

残るはシュケムとイレストだが、これは時間の問題だった。

かくして、クリルの四天王はここに全滅。

もう邪魔する者はいない。

神殿の中に駆け込み、鐘を鳴らした。

カラン・・・カラン・・・カラン・・・

このページについて
掲載号
週刊チャオ第12号
ページ番号
6 / 7
この作品について
タイトル
鐘の鳴る日まで
作者
ホップスター
初回掲載
祝!復刊!週刊チャオ第1号
最終掲載
週刊チャオ第12号
連載期間
約2ヵ月19日