第一章 四話 【謎のギルガ】
神殿の中
???「グルース君。君の体。もらうよ。」
低い声が聞こえる。
リット「誰だっ!?」
剣を構えたリット。
周りには誰もいない。
リット「・・・?気配も感じない・・・。」
辺りは静まり返る。
リット「おい、グルース、黙ってないで・・・。」
リットはグルースの方に振り返った。
だが、グルースの眼は、グルースでありそうで、グルースではなかった。
グルース「・・・ククク・・・・」
その眼は真っ赤だった。
すると、ダークチカラ二次進化だったグルースの頭が、どんどん変形していった。
それは、ダークハシリ、一次進化すぐの、線が緑色のシャドウチャオのようだった。
リット「おい・・・グルース?」
グルース「残念だなぁ・・・俺はグルースじゃないんだよ。」
リット「何っ・・・?貴様・・・!!!」
剣を構えたリット。
グルースは突然リットを突き飛ばした。
リット「貴様・・・何を・・・!!!」
すると、グルースは軽く親指を下に突き立てた。
グルース「ごめんね~♪今は君と相手している暇、ないんだよね♪」
すると、グルースは猛スピードで、奥の扉を突き破った。
リット「おい・・・!そっちは虹色の宝石が・・・!!!!」
グルース「ソレが僕の狙いだも~ん♪」
リット「何ッ!!!??」
リットは急いで奥の部屋へグルースを追いかけた。
そこでは、虹色に光る台があり、そのど真ん中に、強く光る虹色の宝石がはめ込まれてあった。
グルース「アラマァ~。君も来たのかい?」
リットはすぐさま剣をグルースに向ける。
リット「グルース・・・一体どうしたんだ・・・。」
グルース「もう僕はグルースじゃないんだぁ♪これからは、ギルガって呼んでよぉ♪」
やたらと楽しそうな喋り方だ。
リット「で、何をするつもりだ!」
ギルガ「僕はねぇ、マイトを倒すために、地獄から再生したのさ♪」
リット「マッ・・・マイト様を!!?・・・・といっても、もうこの世にはいないのだが・・・。」
すると、ギルガはとがった手で、虹色の台に手をかけた。
ギルガ「マイトよりも僕の方がうぅーんと強い!だから、この宝石使って♪生き返らせるんだぁー♪どう?スゴイだろ!」
リット「貴様のようなチビすけが、マイト様に勝てるだと?面白い。」
すると、ギルガは笑いながらにらんだ。
ギルガ「じゃ、僕と戦ってよ。ね?それこそ面白そう♪」
リット「やってやろうじゃないか!」