第一章 二話 【金欠に高波】
ドスン、ドスンと足音をたて、ブルーシティをフラフラするグルース。
グルース「ぐっはぁ・・・腹減ったぁ・・・。リングが・・・ねぇ。」
リングバンクからでてきたのは、たったの3リング。
すると、なんとリットと偶然会ってしまった。
グルース「おぅ?誰かと思えばおチビちゃん。」
リット「フン。私は貴様のように金欠ではないのでな。必要な栄養分はとっている。ロクに金もない者がギャーギャーわめくでない。」
カっとなるグルース。
グルース「なんだとぉ!?フン。俺はさっき高級ステーキ食べたばかりで腹がいっぱいだぜ!」
すると、リットはニヤニヤしながら持っていた白い箱の中を開ける。
箱からは、プ~ンと肉汁の匂い。中には5,6個、大きな肉。
グルース「ぬぉおーーーっ!!?」
グルースはヨダレをたらす。
リット「金も豊富な私だ。肉を買えて当然。お一つどうかい?」
グルースは、鼻息が荒くなり、ドンドンヨダレをたらす。
リット「あ~、君は高級ステーキ食べて腹がいっぱいだったな。では、また今度にしよう。クックックック・・・」
なんとリットは肉を一つ海に投げ捨て、去っていった。
グルース「ぐぉお・・・・肉ぅうう・・・・!!!」
腹をひどく鳴らすグルース。
肉が落ちた海を見ると、なんと肉がまだ浮かんでいる。
グルース「くぅうぅう・・・!!!」
グルースは空腹のあまり海にとびこむ。
ビショビショになりながらも塩水をあびた肉ゲット。
グルース「モグモグ・・・しょっぺぇけどウメェエエ!!!」
と、そのときだった。
ザァアア・・・ザァーーーー!!!!
グルース「んん?うぉっ!!?高波っ!!」
なんと高波が、海岸めがけて突っ込んでくる。
グルース「おいおい・・・俺を飲み込む気かよ・・・」
ビシャッ!!!と大波が海岸を叩きつける。
そして波はグルースを飲み込み、そして深海へと連れ去っていった。