第四話 ~新たな能力・新たな仲間~後編
ユリカゲとアスカナは、いまだに状況が呑み込めていなかった。
ユリカゲ:「まあ、助けてもらった事は感謝してるが、そもそもあんた達いったい何者なんだ?」
やっと今の状況が理解できたのか、ユリカゲが訊ねる。 すると、ベニマルが二人の事を察して説明してくれた。
ベニマル:「えっと、俺らは・・まあなんつうか・・そうCHAO−POLICE入軍試験の受験者だ。ほら受験票。」
そう言ってベニマルとシラウズは鮮やかな紫色の受験票を取り出した。名前の欄にはしっかりと二人の名前が記入してある。
アスカナ:「えっ!俺らもだよ!すげえ偶然だな!」
ベニマル:「あっそうなの?そりゃあいい。俺らと一緒に会場行かね?二人だけだと道とか心細くてさあ。」
ユリカゲ:「ちょっとマテ!まず何であんたらあの二人を追ってたんだ?それに、あの光ってた物体!とにかくそっちから説明してくれ!」
シラウズ:「おっとそいつぁ悪かったな。ベニマルは説明下手だか
ら俺が説明するが、さっき言ったように俺らはCHAO−POLI
CE受験者だ。それで会場に行こうと思ったはいいものの、準備不
足と方向オンチが災いして、金と食料が尽きちまってな。情報収集
がてら賞金稼ぎして立って訳さ。あの二人はああ見えて結構悪さしてて二日前から追っかけてたんだよ。まあ今となっちゃあ賞金稼ぎに意味はねえ。って訳で、よろしく頼むぜ。」
と、シラウズはそこで言葉を切った。
シラウズ:「ここで本題だが、さっきのやつは「カオスドライブ」って言うもんだ。」
ユリ&アス:「カオスドライブ?」
シラウズ:「ああ、カオスドライブはCHAO−POLICEのほとんどの戦闘組織においての最重要バトルアイテムだ。このカオスドライブは「ドライブシステム」の中でもエネルギーの序列は真ん中だ。
ドライブシステムはまず、最もエネルギーの小さい「ドライブ」、それから「カオスドライブ」、そして、膨大なエネルギーを秘めている「エナジードライブ」、この三つで成り立っている。この三つの効果と能力についてはまた今度話すか。それよりも、この洞窟から出よう。詳しい話はそれからだ。」
そう言うとすぐにシラウズは立ち上がった。
ベニマル:「ああ、そう、それそれ。」
ベニマルも立ち上がった。
ユリカゲ:「ああそうだな。それじゃそうしようか。」
ユリカゲも後に続く。
アスカナ:「うーーん・・・」
アスカナはまだちんぷんかんぷんな様だ。
こうして四人は出口を探し始めた・・・