第四話 ~新たな能力・新たな仲間~前編

 ユリカゲ、アスカナと謎の兄弟は戦い続けていた。

ユリカゲ:「クソ、こいつ等、強ぇ!」
アスカナ:「チッ!」
二人は息を切らしていた。
兄:「ふん!しぶといやつだな!食らえ!」
兄が強烈な右ストレートを放った。
その拳がユリカゲの頬をかすめ、壁に突き刺さった。すると、壁に ビキィッ!とヒビが入った。天井からはパラパラと石ころが落ちてきた。

ユリカゲ:「なっ!」
アスカナ:「なんて馬鹿力だ!」
弟:「おらおら!よそ見してる暇なんて無えぞ!」
弟も猛ラッシュを仕掛けてくる。アスカナはその中の一発を受けてしまった。
アスカナ:「ぐわっ!」
2メートル位吹っ飛び、壁にぶつかった。
ユリカゲ:「ううっ!」
とユリカゲも兄に投げ飛ばされ、アスカナの隣の壁に叩き付けられた。
アス&ユリ:「くっ・・・」
兄弟:「終わりだな。」

 
 と、そこへ二匹のチャオが現れた。
???1:「ドロ、ボウ兄弟だな?」
???2:「こんな所で会えるとは、ついてるな。」
兄(ドロ):「あん?誰だてめえら!」
弟(ボウ):「ぶっ飛ばしてやる!」
???1:「ふん。」
???2:「早速来たか・・・」
そう言うと、二人は不思議な立体を取り出した。怪しげに光るそれは、透明で細長く、内部にひし形をしたものが入っており、両端にはピラミッドの形をしたものがくっついている。???1が持っているのは黄色、???2が持っているのは赤いものだった。それから、二人はこう叫んだ。


???1&???2:「キャプチャ!」


すると、二人の身体を光が包み、はじけ散った。
ドロ&ボウ:「な、なんだぁ?」
二人はドロ&ボウに向かって走り出した。
???1:「行くぞ!ウズシオ!」
???1が叫ぶと、地面に溜まった水が湧き起こり、渦となってドロ&ボウを呑み込んだ。

ドロ&ボウ:「ほぼどぼそぼごぼっ!」
???2:「まだまだぁ!うらっ!」

???2が二人を渦の中から殴り飛ばした。その勢いで、二人は壁に打ち付けられた。さらに???2は二人に向かって激しいパンチを乱打した。 するとびきびきっ ぼこっ!と壁に穴が空き、二人は部屋の外に投げ出された。二人が投げ出された先は、激しい地下水流だった。その流れにどぼん!と飛び込んだ。

ドロ&ボウ:「がぼがぼがぼ~~~っ!」
二人は一瞬ではるか遠くまで流されていった。
その様子を見ていたユリカゲとアスカナは、口をあけて ぽかーん としていた。

???2:「大丈夫だったか君達?」
???2があわてて駆け寄る。
ユリカゲ:「あ、ああ・・・」
???1:「おっと、申し遅れたな、俺はシラウズ」
???2:「俺はベニマル。よろしくな。」

あまりに急なことだったので。二人とも口がふさがっていなかった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第269号
ページ番号
4 / 17
この作品について
タイトル
被り物団の仲間達
作者
トリップ(ユリカゲ)
初回掲載
週刊チャオ第267号
最終掲載
週刊チャオ第280号
連載期間
約3ヵ月2日