第二話 ~不審な影~


 ユリカゲとアスカナが故郷、ニシビ村から旅に出て、一週間
が経っていた・・・
 アスカナは大きなあくびをしながらとぼとぼ歩いている。
一方ユリカゲは上機嫌にスキップしている。
「なあ、俺達適当に東に歩いてきたけど今どこら辺なんだ?」
アスカナが不機嫌そうに聞く。
それを聞いてユリカゲは地図と方位磁針をとりだした。
「う~んっと。昨日からジャングル続いてるから・・・
 ショウドウブツ森林公園に入ったな。」

 「意外としっかりじゅんびしてんだな・・・ってか、もうそんなとこまで来たのか。でもここはだだっ広いからなあ。」
「ああ。今日はここで野宿だな。」
 
 ショウドウブツ森林公園とは・・・
さまざまな樹木や小動物(半漁人・骨犬・コウモリ以外)が生息しており、チャオCHAO-POLICE公認の森林公園である。
面積は120万平方チャオメートルもあり、世界随一の森林となっている。

 グ~~~~~~っとアスカナの腹の虫が鳴った。
「・・・木の実食わねえ?」アスカナが照れながら言う。
するとユリカゲは「さっき食ったばっかじゃねえか!もうちょっとガマンできねえのか!」と怒っている。カンカンだ。
「ちぇ~~っ」アスカナは小石を蹴り飛ばした。
こん、こん、かつん、飛んでいった小石が、大きな木の根元に当たり、おかしな音を立てた。
それと同時に、ぎぃ~~っと木の幹が窓のように開き、ぽっかりと
穴が開いた。
「ん?」すると、アスカナは何かのにおいを感じ取った。
「これは・・・きのみだ~~~っ!」
目を輝かせてアスカナは穴の中に飛び込んでいった。
「お、おい、アスカナ~~~~?」穴の中は静まり返っている。
かなり深いようだ。「チッ!あのバカ!」
そういうと、ユリカゲも穴の中へ飛び込んでいった。その途端、木の幹の扉が バタンッ、と閉まった。

 その一部始終を陰から見守っているチャオがいた。そのチャオは、無言で木に小石をぶつけると、穴の中に飛び込んでいった・・・


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      ~キャラ紹介~

 ユリカゲ DRR
      年齢 3歳
      好きなもの 走ること、温泉(風呂)、考え事、読書
      嫌いなもの みかん、泳ぎ、夏、熱いもの

 アスカナ NFF
      年齢 3歳
      好きなもの 飛ぶこと、昼寝、食う
      嫌いなもの 冬、寒さ、カキ氷

このページについて
掲載号
週刊チャオ第268号兼GW&ライカ記念特別号
ページ番号
2 / 17
この作品について
タイトル
被り物団の仲間達
作者
トリップ(ユリカゲ)
初回掲載
週刊チャオ第267号
最終掲載
週刊チャオ第280号
連載期間
約3ヵ月2日