エピソード №26
カズマがハルミの真実を探るべくとった行動は、深夜に事務所に進入し、パソコンを使って調査をする事だった。
エピソード №26 「復讐と殺意を持った少女」
深夜2:00 事務所
カズマはこっそり事務所の鍵をゼロの家から盗み出し、パソコンの画面へ目を移した。
カズマ「よし、警察のパソコンにハッキングしようか・・・。」
ええ!?ハッキング!?作者も目玉が飛び出る程のテクニックである。
とりあえず本当に警察のパソコンにハッキングしたカズマは事件ファイルを見つけ、その中の行方不明者についてのファイルを開いた。
カズマ「うーん・・・じゃあ僕がまだ2歳の頃の10年前位にしようかな?」
という訳で10年前のファイルを開いた所、「倉見音 春実」という名前が書かれたファイルを見つけた(ちなみにこの頃のハルミは1歳になる)
カズマ「よかったぁ、後5年以上遅かったら全部パァだった・・・。」
知っている人も知らない人もいるが、事件の15年後は、事件の時効される日、つまり事件が無かったことになる日なのだ。
それはともかくそのファイルを開くと、新聞の画像が出てきた。
「■■県■■市にて、倉見音春実(1歳)が行方不明になった。犯行時刻は深夜2時から3時にかけて行われた。
家の中は荒らされた様子も無く、何も変化が無かった。
市内の捜査を試みるも、行方不明者に関わる物一切無かった。
は以上の事から、誘拐されたという情報は無い。警察は、何の手がかりも無く、捜査を中断した。」
カズマ「あーらら、警察もお手上げか・・・ん?」
カズマが目に付けたのは、ハルミに関する他の記事へ飛ぶボタンだ。その記事を見てみると、行方不明になった5年後である。つまりハルミは6歳。
カズマ「・・・!?」
その記事を見た時、カズマは目の色を変えた。
他にもハルミに関する資料が出てきた。
カズマはその事件記事をプリントし、事務所を出た。
カズマ「・・・『5年前、行方不明となった倉見音春実が目撃された。しかし、それは見るも無残な姿だった。
目撃者の証言によると、黒いスーツとハット帽子を被った、若く怪しい、20歳の男性の遺体があった。
その付近に存在した人物はナイフを持ち、血に塗れた倉見音春実だったという。
だが、市内を捜査した結果、またしても行方が知れず、次の事件を待った。』・・・。
そして、事件は起きた、と。」
カズマはまた、次のプリントした記事に目を通す。
カズマ「『またしても行方不明の倉見音春実が目撃された。それも、前回と同じ無残な姿であった。
目撃者の証言は、黒いスーツとハット帽子を被った若い怪しい遺体。
前回と同じ服装をした遺体がまた同じ人物に殺されたのだ。
この事件の後、また同じような出来事が次々と発生した。この事から、警察は殺された人物が何か繋がりがある可能性を出した。』・・・。
確かに他のも同じような記事だな・・・て、あれ?」
カズマがある1つの記事に目を通した時、首を傾げた。この記事だけ他と明らかに内容が違っているのである。
カズマ「何だ?えっと・・・『また行方不明にして連続殺人を犯している倉見音春実が目撃された。
しかし、今回は今までと違って何と今度は倉見音春実が倒れていたのだ。
頭に手術をした痕と、頭を強く殴られた痕が発見された。
その昨夜に倉見音春実を目撃した人物の証言によると、倉見音春実が何者かに追い詰められ、頭を打たれ、気絶をした。
その状態では生きていた可能性が非常に高かった。
そして、倉見音春実を気絶させた人物は』・・・。」
『倉見音春実よりも1歳年上と見られる、白い帽子を被った少年であった。』
カズマ「・・・!?(ぼ、僕がハルミを!?)」
「『その人物は涙を流しながら、その人物を木の棒のような物で頭を殴った。
そして、倉見音春実の耳元で何かを囁き、倉見音を運んだ。その次の日の翌朝、目撃者が同じ場所を通ると、倒れた倉見音がいた。
すぐに警察に通報し、倉見音の状態を診断した結果、体は正常な状態で、死んではいない。
だが、意識だけが無く、さまざまな方法を試みたが、結果は何も変わらなかった。
その体は、未だある病院に保存されている。』」
カズマ「!」
「・・・。」
カズマ「・・・・・・・・・・・そして、その倉見音を気絶させた人物が倉見音一真だという事が『今』発覚した。
・・・それを確認した人物は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
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