エピソード №24
後藤「夜か・・・そろそろ予告された時間だ。」
ゼロ「・・・?カズマ?どうしたんだ?」
カズマ「・・・あ?いや、別に・・・(後藤・・・どこかで・・・)。」
エピソード №24 「THE 推理スタイル」
そろそろ予告された犯行時刻が迫ってきている。そんな時、後藤と言う名の警部がカズマの記憶の片隅に動いていた。
カズマ「・・・ゼロさん。ちょっと・・・。」
カズマはゼロを入り口に呼び出した。
ゼロ「どうした?」
カズマ「・・・そろそろ犯行時刻です。その前に、僕等でいろいろと捜査をしてみましょう。」
ゼロ「・・・ああ。でも何で?警察だってもう済ませてるはずだし・・・」
カズマ「・・・何かある筈なんです。」
ゼロ「・・・まさかあの警部・・・?」
カズマ「彼等は僕が犯罪者だと知っている筈なんです。それなのに・・・。」
ゼロ「何ぃ!?お前」
カズマ「しーっ、大声出しちゃダメですっ。」
ゼロ「あ、悪かった・・・。」
カズマ「とにかく、僕は警察署に問い合わせてみます。ゼロさんは、警部の様子を見てきて下さい。」
ゼロ「ああ、分かった。」
その後、カズマは博物館付近の公衆電話にいた。警察署に問い合わせているのだ。
TLLLL・・・×2.5
「はい、こちら警察です。」
カズマ「あ、ちょっとよろしいでしょうか。あのー、後藤さんはいますでしょうか?」
「あ、はい。おりますよ。少々お待ちください・・・。」
そして待つ事約30秒・・・。
後藤「はい、お電話代わりました。後藤健二です。」
カズマ「あ、後藤さん。失礼しますが、今どちらに?」
後藤「どちらにって・・・警察署ですよ。」
カズマ「あ、そうですか。失礼しました。ありがとうございます・・・。」
そういってカズマは受話器をガチャリと置いた。
カズマ「ようやく尻尾をつかんだな・・・怪盗Xさん。」
カズマはゼロの所へ戻り、先ほどの状況を報告した。
ゼロ「あいつ、偽警部だったのか!」
カズマ「あの警部、電話してました?」
ゼロ「いや、してない。」
カズマ「決まりだ!あいつは後藤健二じゃない!」
犯行時刻数分前。例の物は金庫に厳重に保管されていた。そこに一人、ある人物がいた。その人物は自分のポケットに手を入れ・・・。
「あれぇ?こんな所で何してんの?」
後藤「なっ、君かぁ。ビックリさせないでくれよ。」
カズマ「ははは・・・で、そのポケットには何が入ってるの?」
後藤「別に?ほら、ちゃんと見張ってなさい。」
カズマ「いいじゃないの?後藤健二さん・・・いや、怪盗Xさん。」
後藤「は・・・はぁ?」
カズマ「後藤健二なら・・・今は警察署にいるよ。」
後藤「な・・・お前・・・!」
ゼロ「あんた、この博物館に盗聴器を仕掛けたんだろ?」
後ろからゼロが近寄ってきた。
後藤「い、一体何なんだ?僕にはさっぱり・・・」
ゼロ「とぼけるのはやめな。この博物館に盗聴器が発見されたよ。」
カズマ「おそらく、あんたは予告状をこの博物館に送りつけ、警察に電話をさせた。その後君はこういうだけだ。「あれはイタズラでした」・・・ってね。」
後藤「っ!」
ゼロ「そして警察が動かないようにして、あんたは楽々とこの博物館に侵入し、犯行時刻にお宝をいただくだけ・・・簡単だねぇ。」
後藤「ど、どこにそんな証拠があるってんだ!」
そう叫んだ時、ゼロとカズマは目を合わせ、にやりと笑った。
そしてゼロは後藤に背を向け、トスの状態になった。その前にカズマがいる。
ゼ・カ「せーのっ!」
そういってカズマはゼロのトスの状態の手に飛び込んだ。それをゼロが一気に後藤めがけてカズマを飛ばす。
後藤「なっ・・・。」
そしてカズマは一気に後藤警部の頭に・・・
カズマ「ぬどりゃぁっ!」
かかと落としを食らわせた。
後藤「ぐぁ・・・。」
後藤警部は見事に地面に叩きつけられた。それを着地したカズマがすかさず後藤警部のポケットに手をつっこみ、一枚のカードを取り出した。
カズマ「へへっ、コレなーんだ?」
後藤「そ、それは・・・!」
ゼロ「コレで決まったな。怪盗Xさんよぉ。」
その時、後藤、いや、怪盗Xはにやりと笑った。
怪盗X「はっはっは、いやぁ、負けたよ。さて、私はもう帰るよ。楽しかった。」
カズマ「待てっ!お前はあいつ等とどういう」
言い切る前に怪盗Xはポケットから黒い玉を出して地面に叩きつけた。そこからもくもくと煙が噴出す。
ゼロ「なっ、逃げる気かっ!」
カズマ「人の話を聞けよ!おい!!」
そう叫んだ時、すでにXはいなかった。
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