第四話「破壊と修復」
「答えはNo、Yes、どちらだね?」
大統領は整理を終えたα―238に尋ねた。
すると少し間をおいてα―238は答えた。
「大統領、一ツ言ッテオクチャオ。
僕ニまざーを壊スノハ無理チャオ。
デモ…でーたノ書キ換エハ出来ルト思ウチャオ」
「現状が解決されれば良いのだ。
この際壊さなくても良い。とにかく止めてくれれば結構だ」
ウィリーシスはとりあえず安心した。
彼が『壊す』なんて言ったら友達でいられないような気がしたからだ。
「ですが大統領…あの施設はマザーが全て監視しているのですよ?
書き換えるにしてもコンピューターを使う前に捕まりますよ」
そこでウィリーシスの出番だ。
「私が書き換える役をかいましょう。
少しはコンピューターの使い方くらい分かりますので。
α―238がマザーをひきつけておいて、その隙に私が書き換えます」
「だがこういったことは専門の…」
「うぃりーしすハぷろぐらまーノ卵チャオ!」
ウィリーシスは今人間で言えば高校生。
ハッキング出来るほど達者だ。
もちろんするわけがないが。
「しょうがない…頼むぞ青年」
つづく