6話 ~謎の石~ 後

「えーとね、その昔・・・といってもずっとずっと前の時代の話なんだけどもね、『ソニック』という名前の英雄と、『Dr.エッグマン』という科学者がいたんだって。」
「え!?、あれって実話なのか!?昔話でそんな話があるのは知ってるけど実際にあった話なのか!?」

「そうらしいね。僕も信じられなかったけど・・・。
それで、Dr.エッグマンは世界制服をたくらんで、『カオスエメラルド』を集めてたんだって。
Dr.エッグマンは軍の施設だったスペースコロニー・アークで当時の軍の最高機密だった『シャドウ』を手に入れて、さらにカオスエメラルドを集めようとしてたらしいね。
で、このカオスエメラルドなんだけど『カオスコントロール』ができるんだ」
「カオスコントロール?」
「うん、空間を移動する技術らしいね。簡単に言えば『空間転移』かな。つまり瞬間移動・・・」
「空間転移?そりゃすごいじゃないか。昔にそんな技術があったなんて・・・」

「スペースコロニー・アークにはエクリプスキャノンという武器がついてたんだ。カオスエメラルドの力を受けて威力が強くなるもので、エッグマンはそれを使って世界制服をしようとしたんだ。けど・・・」
「けど?」
「エッグマンはやっとのことでカオスエメラルドを7つ集めたんだ。それをエクリプスキャノンにセットしてあとは世界制服まで後1歩というところまできたんだけど、実はコロニーには『7つそろうと暴走する』ようにプログラムが仕組まれていたんだ。」
「暴走すると・・・どうなるんだ?」
「地球に向かって落ちていって、そのまま爆発するようにセットされていたらしいね。エッグマン本人は『地球に激突したらチリ一つ残らない』と言ってたそうだよ。」

「でも、今地球は残ってるじゃないか。それにコロニー一つの大きさなんて地球よりはるかに小さいのにチリになんかなるの?」
「なるんだ、それが。強い力を持つカオスエメラルドが全部揃ったんだからね。当時の記録では『巨大な爆弾』みたいになってたそうだよ。
地球が残ってるのは、激突前にカオスコントロールを使ってアークを宇宙のどこかに飛ばしてしまったからなんだ。」
「へぇ、、、昔話だと思ってたのに・・・。もしそれが事実だとしたらものすごい事だよな。地球がなくなるほどの爆弾なんて今の技術じゃ到底作れはしないのに・・・。
ところで、カオスコントロールは誰か人がつかわないと出来ないんだろう?こっちが見た資料でも似たようなことが書いてあったし」
「・・・シャドウだよ」
「シャドウ?軍の最高機密?」
「そう、シャドウがカオスコントロールを使ってコロニーを飛ばした。
そしてシャドウはコロニーとともに姿を消した。
これが今にも残ってる話なんだ。実際にあった話として地球の政府にはシャドウをたたえる像があるらしい。」
「ふむ・・・、昔はそんなことが・・・」
「ここで話をあわせてみよう。あのエメラルドみたいな石とカオスエメラルドがもしも『同じような性質』を持っていたら・・・?」
「・・・どうなるんだろうな」
「多分昔ほどまでは行かないけどすごい事になるかもしれない。
でもカオスエメラルドは全部で7つ。人形が落とした石は全部でいくつかわからない。
だけど人形の動力がカオスエメラルドに近い石を使ったものだとしたらエメラルドが落ちてきたのも納得できるよ」


そこへ、研究室の人が来た。どうやら慌てている様子で、息が切れている。

「リディアさん!大変なことがわかりました!すぐに来てください!」
「お、何かわかったのかい?とりあえずウェルナーも行こう!」
「わかった、行こうか」

研究室に戻り、調べた結果を聞いた二人はとんでも無い事を聞かされた。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第116号
ページ番号
9 / 10
この作品について
タイトル
~石の記憶~
作者
まさ
初回掲載
週刊チャオ第113号
最終掲載
週刊チャオ第117号
連載期間
約29日