4話 ~増える謎~(続き)
「水・・・?」
「これはどうみても水だな」
「このチャオは、前に僕が見た大柄な奴と雰囲気が似てた。・・・気配もね」
「もしかするとこいつは『人形』じゃないのか?一言も喋らなかったし、近づくととけたし」
「そういえば『今の技術では喋る程の人形は作れない』とか山賊が言ってたね。僕の見た大柄なやつは喋ってたけど、あれは『素体の質がよかった』からなんだよね?」
「だろうな。」
「おや、ところでこれは何かな」
とけた異様な雰囲気をもつチャオがいたところに、なにやら石が落ちている。その石は宝石のように光っていて、綺麗な緑色をしている。
「そういえば気付かなかったな。んーと・・それはエメラルドじゃないか?」
「エメラルドって、宝石の?」
「そうそう、それだ。でもなんでこいつが持ってるんだろうな?落とし物か?」
「とけて水だけになったけど、もしかするとそれが何か人形の行動する元になってるのかも」
「・・・また謎が増えたな、なんで宝石が奴の居た所に落ちてるんだ・・・」
「とりあえずまた先に進もう。何も手がかりもないし情報もないし。」
「そうだなぁ・・・」
二人はまた謎を抱え、明らかに誰かが作った道へ進んで行った。