第1話
某場所 某ホテル 10;59分
「遅すぎやしないかい?」
「たしかに・・・・遅すぎるわね・・・。」
今すべきこと――第1話
「まったく・・・何やってるのかしら?」
「まあまあ、そう愚痴るな。」
ホテルのロビーで会話してるのは大きな声の10代後半の女性と20代前半の男性だ。誰かを待っているらしい。
「ちょっとチャオ見てくるわね。」
「しっ!そんな大きな声だすな!!」
「あっ・・・ゴメン。」
「チャオは絶対他の人間には知られてはならないんだからな。」
「はぁい・・・・。」
伝説上の生物、チャオがひそかに研究されてることは研究者以外ではこの二人しか知らない・・・・ハズだった。
「おい!キルムはいるか!?」
ドアを蹴飛ばしていきなり入ってきた巨漢の男性、どうやらそのキルムという人物を探しているようだった。
「あんたの知り合い?キルム。」
「知らん・・・話してくる。」
キルムは巨漢の男性相手に怖がることなく、大股で歩いていった。いっせいに視線が二人に向く。
「あんた、何故を俺の名前を?」
「そんなことはどうでもいい。ちょっと耳を貸せ。」
「ティラが誘拐された、フロウが後を追っている。。」
キルムは唖然とした。そう、待っていたのはティラとフロウだった。
「あの時・・・フロウから電話が入った。会話の内容はこうだ。」
【ちょっと手違いでティラを気絶させてしまった。おぶっていくから時間がかかるかもしれない。10時半までにはそこに行く。】
【チャオについてかなり資料が集まった。・・・・誰だ!オイ待て!!】
【おい!フロウ!フロウ!?」】
「そこで電話は途切れた。」
「・・・・・。」
続く。