プロローグ
――呪印――それは強硬な意志とちっぽけな闇――。
プロローグ
時はクリスタル世紀19XX年。今は良き王が国を統一している。
この時代には、チャオが守護神として存在している。
そして、都市では暮らさず、森にひっそりと住んでいる人もいる。
何故森なのか、それはこの話を読んでいけばおのずと分かるハズ。
「zzzzz・・・・。ん・・・・。」
「ふわぁぁぁぁ・・・。まだ寝よ。」
と言って布団を被る。
この少年、フロウも森で暮らしている。ごく普通の少年だ。
「何時まで寝るつもり?」
「あ?なんだティラか。」
エプロン姿で寝室に入ってきた女性はティラ。フロウと一緒に暮らしている。
理由はまた後日。
「なんだとはなによ。早く着替えなさい。」
「分かったから包丁を置いてきてくれ。・・・・怖い。お前が持つと。」
「あ、そっか。料理してたんだ・・・・ってなんですってー!!」
ティラはなんと逆上して包丁を振り上げた。と同時にフロウが【印】の構えを取る。
【印】とは、ジャンケンで言う、グーチョキパーを縦にしたものだ。
「ハッ!!」
フロウが気合を入れると、まばゆい光がフロウの体全体を包む。
ティラは目がくらみ、包丁を落とし、腰をついてしまった。
一方、フロウは、パジャマからいつのまにかマント姿になっている。
「まったく、一回使っちまったじゃないか。」
「・・・・って気絶してるか。」
続く。