第53話「塔の終わり」

あらすじ 四人は無事十戦士の二人を撃退した。


ゲート「やったな!」

ゲートはこの塔での戦いの終幕に、喜んでいる。

アルバート「ああ、これで十戦士も8人か・・・。」

ゲート「けど、一人逃がしちゃったな・・・。」

ミール「まあまあ、また倒せばええやん!」

ミールは全然気にしていない様子で言う。

アロウ「本当に元気そうですね・・・。」

アロウは飽きれながらいう。

アロウ「あ、そういえばウィンド・ストーンは!」

アロウは思い出したような顔で言う。

アルバート「ああ!すっかり忘れていたな。」

ミール「えっと、これやな。」

ミールはエメラルドの入った籠を取る。
そして、それを地面にたたきつけ、中のエメラルドを取り出した。

アロウ「良かった・・・。やっと取り戻せた・・・。」

アロウは喜びのあまりか、腰を抜かした。

ゲート「良かったな、アロウ。」

アロウ「はい。・・・ところで。」

アルバート「どうしたのだ?」

アルバートが聞いてみる。

アロウ「ゲートさんの持っているその剣。宝石がはまっていますよね?」

アロウはゲートの剣に指をさして答える。

ゲート「ああ。よくわかんねーけど、これがこの剣の力の源らしい。」

アロウ「じゃあ、このウィンド・ストーン、つかってください。」

三人「ええ!?」

アロウの発言に驚く。

ゲート「おいおい、それってお前の大事なものだろ?」

アロウ「いえ、これまでもお世話になりましたし、そのお礼です。お願いします。」

アロウは頭を下げて頼む。

アルバート「ゲート、ここは快く引き受けよう。」

ゲート「ああ、わかった。」

ゲートはアロウからエメラルドを受け取り、剣にふれる。
すると、剣からまたまぶしい光がでてきた。

そして、光が消え、剣の姿も現れてきた。
形状こそは前と変わらなかったが、そこにはしっかりと3つの宝石が輝いていた。

ゲート「すごい・・・前よりも強い力を感じる・・・。」

ゲートはじっと剣をみていた。
ところが、とつぜん地面が揺れ始めた。

アロウ「ど、どうなっているんですか?」

ミール「わかった!この塔は敵が闇の力で作った塔。主がいなくなった今、消滅してるんや!」

アルバート「なんだと!」

ゆれは時間と共に激しくなる。

ゲート「窓から飛び降りよう!」

三人は思わず彼に従い、その通りにした。
ゲートもすぐにあとを追う。


その瞬間。塔は消えた。跡形も無く。


四人は無事地面に着地していた。

ミール「ふう・・・ギリギリやったなあ・・・。」

アルバート「だが・・・本当にこれで終わったのだな・・・。」

ゲート「そうだな。」

アロウ「それで、これからどうするんですか?」

アルバート「ああ、今日はゆっくり休んで、明日出発する予定だが。」

アロウ「それじゃあ、今夜はボクの家に泊まりませんか?」

ミール「うん、そうしようや!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第181号
ページ番号
59 / 62
この作品について
タイトル
星の門の物語
作者
しぐま
初回掲載
週刊チャオ第130号
最終掲載
週刊チャオ第184号
連載期間
約1年28日