第24話「格闘道場・師範」
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ゲート「はいはい。」
前回、二手に分かれて行動を始めた三人。では、まずはゲートのほうだ。
彼はミールから指定された宿屋に、向かっていたのだが・・・。
ゲート「えっと、ここを右に曲がって、と。あれ。」
ゲートは曲がった方向を見ていたが、そこには宿屋は無かった。
ゲート「ないぞ。ミールがだます意味はねえし・・・。あ、単なるオレの勘違いか。」
そう、ゲートは曲がるタイミングを少し間違えたのだ。
ゲート「はあ、やり直しか。」
ゲートは角を戻り、また進んでいった。
さて、今度はアルバートとミールだ。
話は25分前にさかのぼる。
彼らはすでに、道場の近くにいた。
ミール「この近くにあるはずなんだけど・・・。あった!ここよ。」
ミールが指を指す。
指した先には、「ミツバ道場」と書かれた看板があった。
ミール「このミツバってチャオが知り合いなの。さあ、行こう。」
アルバート「うむ。」
二人は看板の下にあった入り口に入る。
入った先にはイスとカウンターがあるだけの和室だった。
ドアはカウンター裏のと、その横の大きいドアだ。
と、カウンター裏のドアからチャオが現れた。
???「こんばんは。私は受付のイオタです。何のご用事ですか?」
ミール「この子の入門希望の話や。」
イオタ「わかりました。では、しばらくお待ちください。」
イオタはドアから部屋を出る。
そして、ちょっとしたらまたドアから出てきた。
イオタ「準備ができました。左手のドアにお入りください。」
アルバート「うむ。」
ミール「ほな。」
二人はドアの奥の部屋に入った。
奥の部屋はとても広い和室だった。
壁には「心・技・体」とごく普通の標語がある。
と、部屋の真ん中にいた黄緑のチャオに話しかけられる。
ミツバ「待たせたな。ミールよ、立派に成長したな。」
ミール「ミツバさん、お久しぶりね。」
ミツバ「さて、ついに君もうちに入門か・・・。」
勘違いしたのか、ミツバはたそがれたような顔をする。
ミール「いや、入るのはこの兄ちゃん。アルバート君よ。たしか、短期コースがあったでしょ。」
ミールはアルバートを指差して言う。
アルバート「どうも。アルバート・ルビーです。」
ミツバ「どれどれ、ほほう。なかなか骨のありそうなやつだな。よし、明日入門テストをする。いいな。」
アルバート「はい。」
ミツバ「じゃあ、お休み。」
ミツバは部屋を出て行った。
ミール「じゃあ、宿屋に行こう。」
こうして、二人は入門テストに向けて、寝ることにするのだが・・・。
しばらくたって、宿屋サラミ。
二人はすでに中の受付にいた。
ミールがなぜか受付のチャオと口論している。
受付「ですから、その方はここに来てません。」
ミール「そんなわけないやろ。確かにここで手続きをしたはずや!」
どうやら、ゲートのことらしい。
アルバート「・・・・・む。」
アルバートは何者かに気づく。
視線の先にはゲートがいた。
彼はかなり疲れている。
その直後、ミールはゲートに気づいた。
ミール「あ、ゲート、何してんのよ・・・。」
ゲート「いや・・・近くまでいったのはいいけど・・・迷った。」
アルバート「おい・・・。」
ミール「アホか・・・。」
二人はあきれている。
ミール「そういうことで、部屋3つ・・・今お願い。」
ミールは受付のチャオにそう注文する。
受付「かしこまりました、では、案内します。」
それから三人は別々の部屋に案内され、そのまま寝た。
そして・・・、朝。三人はアルバートの入門テストのため、再びミツバ道場にいった。
入ってすぐ、受付のイオタが出てきて前の部屋に案内した。
中は昨日と変わり、たくさんのチャオが座っていた。
おそらく、ここの門下生だろう。
その中にいたミツバが出てきた。
ミツバ「おはよう、君達。早速だが、テストを始める。」
アルバート「はい。」
ミツバ「では、これからお前にはある戦いをしてもらう。ただし、ただ勝てばいいのではなく、ある条件も満たしてもらう。」
アルバート「承知した。」
ミツバ「では、試練をはじめる!」
続く