第16話「氷の攻撃フルコース」
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ミール「ど・・・う・・す・・れ・・ば・・。」
ミールは一音一音遅くしゃべる。
ハブ「うふふ。しゃべるのも遅いよ。」
ゲート「すごいことになってるな・・・。何とかしてこの壁を破りたいけど・・・。」
ミール(頭は通常なのに体がまわらないなんて・・・。)
ハブ「よし、電気の出力をあげちゃおう。」
さらに爪の火花が激しくなった。
ミール「こ・・・の!」
ミールは一発銃を発射した。
ところが、その弾はとても遅く、爪で簡単にはじかれてしまった。
ハブ「うふふ。こんな弾、よけるまでもないよ。ガラもやられているんだ。君が代わりに責任を取ってもらうよ。」
爪の火花がものすごく激しくなった。
ハブ「もう、ゆるさない。この最大威力の技・・・「サンダー・ネイル」でチリになれ。」
そして、ハブは速いスピードで走り出した。
ミール(こ、殺される!でも、体が・・・。あれ?)
ミールは体に起こった異変に気がついた。
そのとき、ハブが爪をミールにふった。
ところが、ミールはそれをジャンプしてよけた。
ハブ「え!?なんで遅くないの?」
ミール(やっぱり。体が、思ったとおりに早く動く!)
ハブ「ま、まさか、もう効果が切れた?1時間たってないのに・・・。」
ミール「どうこう言っても、切れたのは事実や。観念してもらうわよ。」
ハブ「うわわ、『二ーブル・スタンテール』!」
ハブはまた腕を伸ばした。
ミール「もう、同じ手はくらわへんで。『フリーズ・ショット』!」
ミールは銃を2発打った。
弾は腕に二発当たり、腕は伸びたまま凍ってしまった。
ハブ「う、うわ!た、助けて・・・。」
ミール「無駄や。もう、許す気は微塵もないんや。」
ミールの銃は形を変え、ハンマーになった。
ミール「さあ、吹っ飛びなさい!『ヒエル・スマッシュ』!」
ミールはハンマーでハブをゴルフのように打った。
ハブ「つ、冷たい!わ・・・」
ハブは凍ってしまい、しゃべることもできないまま、壁に吹っ飛ばされ、たたきつけられた。
ミール「『ハンマー一発』ご購入まことにありがとうございました。代金はゼロでええで。」
ミールは凍って意識がないハブにお辞儀をした。
ゲート「・・・・・すごい。さすがは青の末裔。」
ゲートはクチを大きく開けたままだった。
ミール「ゲート、こっちも終わったよ。」
ゲート「おつかれ!」
その直後、二つの壁を分けていた壁は消え、扉が出てきた。
ミール「どうやら、この落とし穴はあいつらが作った罠だったみたいね。」
ゲート「もう、あきらめるのか?お宝。」
ミール「何言ってるの!まだないとは決まってないわ!まだまだ捜索よ!」
ミールの目にはまだ希望でいっぱいだった。
ゲート「な、なんて前向きなんだ。」
ゲートは彼女が自分以上に元気であることに驚かずには行かなかった。
そして、その前にするべきことに気がついた。
ゲート「おい、その前にアルを探さないと。」
ミール「そうね。アルバート君が心配だわ。」
ゲート「よし、いこう。」
二人は扉を開けて次の部屋へ入った。
つづく