2 ~第十一話~

???「ちょっと失礼。後ろの子、君達の友達でしょうか?」

ゼロ「なんだよいきな・・・んな!?」



~第十一話 「不利と言う悪霊に取り付かれた者達」~









後ろの子、と言うのは、リムだった。
何か、黒いロープとでも言うのだろうか、そんな物に縛られている。

ゼロ「リム!おいリム!」

俺の声に反応して、何か喋ろうとした。が、喋ってくれない。

ゼロ「おい!お前何者だ!」

ゴースト「ゴーストです。それが何か?」

ゼロ「リムに何したんだよ!」

ゴースト「ああ~この子?僕の事いじめて来たからお返ししたんだよ。この子に巻きついているロープはダークロープって言って、体力を吸い取るんだ。」

ゼロ「何!?」

ゴースト「どうやら、もう声も出せないようだねぇ。あ、そうそう。後ろに注意。」

ゼロ「へ?」

そこには、俺に殴りかかろうとしているフットがいた。

ゼロ「んな!?」

フット「避けろ!」

言われるがままに避けた。

ゼロ「何すんだよ!?」

フット「分からない!体が・・・」

ゴースト「悪霊を取り付かせたんだ。こうすれば僕の思い通りに動く。」

ゼロ「何ぃ!?」

フット「早く避けろ!!」

ゼロ「うわぁ!!だぁ、くっそ!」

ゴースト「後ろ。」

ゼロ「ぐあ!」

ゴースト「後、武器を取ってもらおうか。」

フット「やめろ!」

ゴースト「嫌だね。こんな面白い事、誰がやめる?」

圧倒的不利だ。リムは体力が無くなっているし、フットは取り付かれている。
オマケに武器も取られて・・・パウ?

ゴースト「んじゃ、斬って。」

フット「やめろぉ!!!」

ゼロ(パウ、ちょっと借りるぞ)

俺は攻撃を避けた。と同時にパウの持っていた銃を取った。そして、銃をゴーストに向けた。

ゼロ「よっしゃ!」

ズキュン!・・・

ゴースト「ガハァ!・・・よくもやってくれたね、君。」

ゼロ「これでも、射撃は得意なんだよなぁ。」

・・・少しの間、静かな時間が流れた。俺はその時間、周りを見てみた。
動かないフット、少しだけ疲れを見せたゴースト、いまだ倒れたままのパウ、そして・・・

ゼロ(リム?)

何か話そうと必死に口を動かしているリムが後ろにいた。俺の手に持っている銃を見ている。
イチかバチか、自分の射撃力に賭けるしかない。俺はロープの端を狙った。

ゼロ「動くなよ!リム!」









ズキュン!!!・・・









リム「・・・ゼロ・・・さん・・・」

見事命中した。・・・もうちょっとズレていたら・・・考えただけで身震いがする。

リム「そいつの弱点は・・・光です・・・」

リムはそう言って気を失った。・・・と思う。・・・死んでいないようだ。・・・あ~良かった。

ゼロ「光、か・・・さ~て、どうしたもんかねぇ・・・」

続く・・・

このページについて
掲載号
週刊チャオ第200号
ページ番号
24 / 31
この作品について
タイトル
人とチャオと
作者
冬木野(冬きゅん,カズ,ソニカズ)
初回掲載
週刊チャオ第193号
最終掲載
週刊チャオ第205号
連載期間
約2ヵ月26日