第三十一話
―シグマ達がいる部屋―
シグマ「ケインさんのあの銃弾の跡・・バトラーの幻影・・何の事だ?」
ジャンゴ「私が説明しよう。ケインには昔、子供がいた。
その子供は生まれつき凄まじい素質を持っていて、8歳の時には鍛えられた大人のチャオも軽く倒していたそうだ。
だが・・その子供は13歳の時突如行方不明になったらしい。
そして数週間後、サイボーグになって戻ってきた。その後ケインに向かって銃を撃った。」
フェザー「それが・・・バトラー・・・」
ジャンゴ「ああ・・・」
エクサ「つまりバトラーは・・・俺の兄貴って事かよ・・・」
ジャンゴ「そういうことになる。」
エクサ「・・・・・・・・・・・」
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第三十一話:ケイン、死す
―ケインとバトラーが戦っている砂浜―
ケイン「バトラー、俺はお前を倒しに来たのではない、助けに来た。だからバトラー、帰ろう。あの日々に・・・・」
バトラー「ぐ、黙れ黙れ!俺にもう家族などいない!!あの日に戻れはしない!!今度こそ死ねぇええ!!」
バトラーは左腕をマグナム銃に変え、ケインの左胸を撃った。
ケイン「がっ・・バ、バトラー・・」
ケインは血を吐き、その場に倒れた。
バトラー「これで良かったのだ・・・これで・・・」
ケインとバトラーの周りの空間が再び歪み始め、シグマ達がいる部屋に二人は戻ってきた。
エクサ「親父!親父!くそ・・・」
エクサは倒れているケインを揺すぶったが、全く反応が無い。
エクサ「おいバトラー!!何でだ!何で親父を殺したんだ!」
バトラー「黙れ!邪魔だから殺した、それだけだ!!」
エクサ「絶対ぇに・・・絶対ぇに許さねぇぞ!!!!バトラー!!喰らえええ!!」
エクサはバトラーを殴った。その勢いでバトラーは少し吹っ飛び、倒れた。
バトラー「がは・・・な・・何だと・・エクサ程度がこの威力・・・」
エクサ「親父はお前の為に死んだんだぞ!お前を助けようとして、そのお前に殺されたんだぞ!絶対に許さん!!もう一発喰らいやがれ!!!!!」
エクサはもう一発バトラーを殴ろうとしたが、バトラーに止められた。
バトラー「ぐ・・・もう殴るな・・・・・うっ・・・」
バトラーは泣いていた。
バトラー「お前に正されるのは二度目だな・・・一度目は分からなかったが・・二度目で分かった・・・エクサ・・ありがとう・・・」
ガーゴイル「バトラー、どうしました?早くエクサも殺してしまいなさい。」
バトラー「黙れ・・・俺はもうすぐ死ぬ・・だが、お前も一緒だ!!!!!!」
ガーゴイル「なんだと?」
バトラー「この力を使うのは久しぶりだが・・この体では一分と持たない・・・その間に・・ガーゴイルを殺す!うああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
バトラーの周りに凄まじいエネルギーが発生し、エクサは吹っ飛んだ!
エクサ「な・・何だ?」
バトラー「エクサ・・・・よく見ておけ・・・これが最初で最後のお前の兄の姿だ・・・・・」
バトラーは全身に青いエネルギーを纏っていた。
バトラー「行くぞ!ガーゴイル!!」
バトラーはケインと戦っていた時とは比べ物にならないスピードで
ガーゴイルに向かっていった!
ガーゴイル「!?速すぎる!」
バトラー「うおおおおお!!!!!」
バトラーは右手が使えないにも関わらず、途轍もないスピードでガーゴイルに連撃を加えていた。
ガーゴイル「ぐあああああ・・・・・」
バトラー「はぁあああ!!」
バトラーは左腕でガーゴイルを殴り、吹っ飛ばした!ガーゴイルは壁に打ち付けられ、壁に寄りかかるようにして倒れた。
バトラー「どうだ・・・ガーゴイル・・・」
ガーゴイル「ぐ・・・サイボーグにしてやった恩を忘れたか!」
バトラー「俺は間違っていた・・・サイボーグになったのは間違いだった・・・その間違いを償う為に、貴様を殺す!!!はあああああああ!!!!!!!」
バトラーは更に凄まじいエネルギーを体に纏った!
エクサ「兄貴!!!」
バトラー「ぐ・・」
バトラーの体は自らのエネルギーの波動でボロボロになっていた。角が何本か折れ、体中にヒビが入っている。
バトラー「止めだ!!!!」
バトラーはガーゴイルに向かって突進し始めた!!
ガーゴイル「ぐ・・」
バトラー「喰らえええええ!!!ファイナルスターバースト!!!!!!」
バトラーの全身は巨大な角が生えたユニコーンの頭に包まれた!!
ユニコーンの頭はバトラーのエネルギーのように青く、横からたくさんの流れ星が飛び出ていた。
ガーゴイル「ま・・まずい・・・」
バトラー「これが俺の最後だあああああ!!!!」
ドガガガガガガガガガアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!!!!
バトラーはガーゴイルに衝突し、大爆発を起こした!!
エクサ「うあああ!」
シグマ「ぐお・・・」
全員が爆風で吹っ飛ばされた。
第三十二話に続く