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ヒビキママ「貴方達、家族いないの?」
アイリス「は、はい、そうですけど…」
チャーニイ「そーなの?へぇ~…ボク三人が家族だと思ってたよぉ」
メーデ「え、ワタシ達が家族?」
アイリス「そーは見えないわね…」
ヒビキママ「あら、見えるわよ?」
リリカ「かぞくー?」
ヒビキパパ「そう、家族。いいじゃないか、三人で家族」
アイリス「家族…ねぇ」
メーデ「そーいう考えもアリかも、ね」
リリカ「りりかかぞくー!」
アイリス「おねーちゃぁーん♪」
メーデ「うっ…な、なんかやだ…」
ヒビキ「ねー一緒に食べよー」
リリカ「たべるー」
ヒビキとリリカは仲良く木の実を食べていました。
ミヤビ「ごちそーさまー、ちょっと散歩行ってくるわ」
フレイヤ「んむんむ…いってらっしゃぁーい」
ミヤビは立ち上がり、散歩に行きました。
ベリー「俺も行ってくる、ごちそーさん」
クレア「いってらっしゃい」
ベリーは走って森の中へ行ってしまいました。
アイリス「はむ…みんな早いんだねー」
フレイヤ「そーでもないけど…あの二人が早いだけよ」
アイリス「そーなの?」
フレイヤ「そうだよー、食後の散歩はいつものことだし」
フレイヤはお手上げのポーズをした。
アイリス「そ、そーなんだ…」
「おーい、みんなぁー!」
皆が木の実を食べていると、突然声が聞こえました。
クレア「ん…?」
チャーニイ「何々?」
フレイヤ「あっ、ニコニコ!プンプン!」
二人のチャオは、大急ぎで切り株の方へ走ってきました。
プンプン「はぁ、はぁ…ただいまー」
ニコニコ「ふぅ…。あ、お久しぶりです、姉さん」
アイリス「久しぶり!何してたの?」
問う間に、二人の手に花が握られているのを見つけました。
ニコニコ「薬草を取って来たんですよ」
プンプン「ちょーど俺たちが暇だったんでな」
アイリス「そうだったのねー、お疲れ様ですっ」
そう言って、アイリスは二人に笑いかけました。
それを見ていたウォーターは、面白くありません。
ウォーター(あんのやろー…俺のアイリスと何楽しそうに喋ってやがる…)
顔がどんどん険しくなってきました。
リング(うわぁー兄さんやっべー…)
リングは兄のことを少し心配しましたが、理由がよく分からない内に下手に関わるとろくなことにならないので、また放っておきました。