第5話

チャオガーデンのゲートをくぐると、20メートル程向こうにもう一つゲートがあった。

「田中、あっちは何?」
「今から説明したいと思っていたところです。とりあえず行きましょう」

20メートル程歩かなければならない空間は、まるで、宇宙のようだった。

そして、今気付いたが、この空間の真ん中に何か装置が設置されている。田中は、それには触れず向こうのゲートに向かった。

ゲートをくぐった瞬間、大きな建物が立っている場所に出た。

「ここは、チャオ幼稚園と言われている物です。産まれたチャオを預けたり、チャオの健康状態を知るための場所でごさいます」
「幼稚園…には、見えないけど…」「とにかく、中に入ってもらえれば分かります」

幼稚園と呼ばれた場所へ、足を踏み入れた。

「すみません坊ちゃま。もう、こんな時間でした」

時計の針は、早くも1時を指している。

「今日は、このあたりでもよろしいでしょうか?」
「うん。俺も眠いし、もう、オッケーだよ」








俺と田中は、さっきの宇宙空間に戻った。

「明日は、私自身用事がありますが、どうなさいますか?」
「俺、明日もここに来たい。学校も休みだし」
「では、旦那様にそう伝えておきますね」
「うん。で、どっから帰るの?」

田中が、謎の装置に足を置いた。
突然、田中に光りが纏った。

「これが、チャオガーデンへの出入口です」




ーーー続

このページについて
掲載号
週刊チャオ第330号
ページ番号
6 / 17
この作品について
タイトル
振り返れば、あの日と同じ坂道
作者
チャフカ(エキドゥナファン)
初回掲載
週刊チャオ第328号
最終掲載
2010年5月16日
連載期間
約1年10ヵ月19日