7話 ~激戦~

「チーム零か、あんまり強そうじゃないな。」
「甘く見ちゃ行けないっちゃ。あっちも初出場だからデータはないけど…。」

チビッチャは控え室であっちこっちうろちょろしている。
ユーロは緊張を見せず、むしろ余裕のい表情でベンチに居座っている。
チャロもプレッシャーに強いのか普通に座っている。

「まずは落ち着いたら?このままじゃ負けちゃうわよ?」
「いやそうだけど…緊張しないっちゃ?」

落ち着きを見せないチビッチャは驚きぎみで問う。
チャロとユーロは驚くべきスピードで同時に即答した。

「全然。」

チビッチャはため息をつくとベンチに座っている。
その時会場内のアナウンスが流れた。

「えー、次の試合の出場者はスタジアムに来て下さい…ガー…。」

彼等は立ち上がるとスタジアムに歩き出した。
スタジアムは既に歓声が上がっていた。

「揃ったようですね…両者前へ。」

チーム零は全員羽織っていた布をとって前に出てきた。
全員、もの凄い闘う姿勢を見せている。

「チーム零ぉ!リーダー、ゼオン…メンバー、アルニカ、リリアン!」
「チームユーロォ!リーダー、ユーロ…メンバー、チャロ、チビッチャ!」

全員武器を取り出すと完全に闘う姿勢になった。
チーム零は3匹で三角形に並んでいる。
ユーロ達はチビッチャを前に置いて後方に下がった。

「では…第2試合!初めェ!…。」

ホイッスルの音が会場内に轟いた。
歓声がもの凄い大きくてかき消されてしまったが…。

「突入開始…破壊する!」
「来たぞ…降臨ウインドレオォ!」

ゼオンはチビッチャに向かって走ってくる。
それと同時にウインドレオが風と供に現れた。

「ウインドレオ!くい止めろ。チビッチャは動きがとまったやつを狙え。」

ウインドレオをその声を唸らせゼオンに当たって行く。
ゼオンは短剣を2本取り出してウインドレオの懐にはいった。

「消去…五月雨!」

ウインドレオは連続で斬り付けられ風と供に消えてしまった。
すかさずチビッチャが攻撃を叩き込む。

「まずは一匹めっちゃ!VGE45!」

文字が目にもとまらぬスピードで何個も飛んで行く。
ゼオンは振り向くと剣を逆に持った。

「余裕…雷雨!」

文字は全て剣によってかき消されてしまった。
チャロも援護するが難無く避けられてしまった。

「く、いくら段取りを組んでも難しいな…ン?後の二匹はどこに?」
「気付くのが遅かったね…残念。」

リリアンは既にユーロの真後ろに飛び込んでいた。
防御しようとしたが一発蹴られただけで上空に浮いてしまった。

「しまった…無防備っ!」
「ここでおしまいよ!…連弾脚!」

連続で蹴りを叩き付けられもう一発上空に蹴られた。
リリアンは気力をため狙いを定める。

「く…このままじゃ複雑骨折とかその程度じゃない…ヤバい!」
「とどめ!獅子きゃ…きゃっ!」

銃声が鳴り響くとリリアンはうたれた腕を押さえる。
もちろんチャロが打っていた。

「大丈夫?緊張してるんじゃないの?」
「へ…まさか…これからが本番だぜ!」

するとリリアンの前に霧が現れた。
中でなにが行われているか分からない。

「油断禁物…雷雨!」
「あまいっちゃよ。僕にはこんな力があるっちゃ!」

するとゼオンの体に輪っかが出てきた。
もがこうとしても動けないのでさすがのゼオンも動揺を隠しきれない。

「お前だけでも…はぁぁぁ…TBFNS!!」
「く…、ン?…!!」

もの凄い爆発が周囲を取り囲む。
一瞬の内になにかが起こった事は確かな事である。

「チビッチャ!?無事か?」

爆発の元へ急ぐと2匹が倒れている。
チビッチャの拳にはまだ微かにエネルギーの放出が見える。

「チビッチャ…よくやった。お前の活躍、無駄にはしないぜ。」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第126号
ページ番号
8 / 9
この作品について
タイトル
FTURE
作者
忍者(まるまる)
初回掲載
週刊チャオ第117号
最終掲載
週刊チャオ第126号
連載期間
約2ヵ月5日