4話 ~御対面~
「よっしゃあ。頑張るとすっか。」
朝から随分と元気なようだがチビッチャとチャロは目を擦っている。
ポヨの形もぐるぐるしているようだ。
「何もこんな朝早く無くても…。」
チャロが元気一杯のユーロに言う。
チビッチャはほぼ立ち寝をしている状態である。
「……Zz…ふぁぁぁ…。」
「お前らやる気出せよ…、俺なんかもうワクワクしてるぜ?」
お前だけだといいたくなるが眠くて言う気にもなれない。
ユーロ達は次に受付ロビーへ向かった。
それなりに早い時間帯だが受付の人達は既に準備をしていた。
「チームユーロ、一番乗りィ♪」
それに気付いたのか、受付の人はユーロを微視した。
そして手招きするとリストを出した。
「チームユーロ殿ですね、すでにチームフェニクが来ていますよ。」
「何ィ?中々のやり手だな…。」
そう言うとトレーニングルームへ走った。
会場には横にトレーニングルームがあるので準備運動をするにも丁度いい場所である。
「ユーロのやる気で目がさめちまったっちゃ。」
いつのまにかチビッチャとチャロは起きていた。
起きていたと言うより起こされたが正しいと思うが。
トレーニングルームに着くと案の定チームフェニクがいた。
「フェニク、誰か来たぞ?」
腕立てをしてるチャオが休憩しているチャオに言った。
フェニクらしきチャオは振り向くと睨み付けてきた。
「誰ナノサ?こんな早い時間を取ったのに…。」
この独特な話し方の主がミヒューのようだ。
女の癖にはすごい気迫が感じられる。
ある意味チャロにはまけるかもしれないが…。
「俺達はチームユーロ!優勝狙いに参上!」
…沈黙が暫く流れた。
フェニクらは唖然とした態度で見ていた。
「お前ら、バカか?」
フェニクがやっと口を開く。
最初の一言が悪口だとはいい度胸である。
「ら!?私達もバカ!?」
チャロは衝撃的ショックを受けた。
チビッチャも答えたのかため息をつく。
「フェニクとか言ったな、お前らだって倒して優勝してやる!」
ユーロは気にもせずただ意見を主張する。
フェニクはしかめっ面で睨み付けている。
やがて無視しているようにトレーニングルームを去っていった。
それについていくようにプラムとミヒューも去る。
「何だあいつら?まぁいいや。そろそろ行くぞ。」
「こっちはよく無いっちゃ…はぁ。」
またため息をつくとちょうどアナウンスが流れた。
時計は7時30分をさしている。
「選手の皆様、準備が出来ましたのでロビーまで来て下さい。」
ユーロ達はロビーに走った。
ロビーには沢山のチャオがあつまっていた。
中心には司会を務めているらしいチャオがいる。
「ただ今から抽選を行う…チームの代表は前に…。」
全チームのリーダーが前に出てきた。
一匹一匹ボールを取ると結果が出た。
「俺達はチーム零とだ。リーダーはゼオンって奴らしい。」
ユーロは紙を取って戻ってきた。
ゼオンについては以前の作品を見ている方はお分かりだろうがミヒューのお供であろうお方である。
「2試合目からだから準備しておけよ。」
その時、本会場からワッと歓声が上がった。
ユーロは走って見に行くとそこにはチームフェニクがいた。
「第1試合!チームフェニクVSチームベル、では両者前に!」
続く…