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うぅ・・・
少し頭痛がする。何故だろう。
・・・いや、心当たりがある。
・・・俺達は昨日の夜・・・野宿したからだ。
「うぅ・・・」
「遅いぞ、バカイト。今日は例の場所に行く日だろう」
あぁ・・・そうだった。
うぅ・・・でも頭・・・いや、そんな事はどうでもいい・・・
「さて・・・どう・・・する?」
「ふむ、まずは街で風邪薬を買ってから行くのはどうだ?」
「助かる・・・」
そういう事で俺達は風邪薬を買ってから
向かった、いや、もちろん服用したが。
それにしてもあのムラカミソウイチロウは何を知っている?
GUNの秘密か?
まぁそれは行けばわかることだ。
「ところでエース・・・いつになったらつくんだ?」
「このGUNの本部がでかすぎて裏に回るのに時間がかかる、少しぐらい我慢しろ」
我慢しろってなぁ・・・
もう一時間ぐらい歩き続けてんぞ・・・
いや、ここにくるまでの道のりより遥かに短いけど・・・
一応病人・・・元か?
まぁ少しは配慮してくれ・・・
「あったぞ」
「うん?」
これは・・・!!
建物としては今では考えられない大きさだ。
十階建て・・・いや、それ以上?
横幅も・・・とんでもない。
今の普通の家の何十倍もある・・・
「とんでもない大きさだなエース君」
「そうですねバカイト君」
「まぁ・・・それはそうとしてどっから入るんだ?」
いや、何となくはわかっている。
正面の扉から入るのだろう。
だけど・・・ガードマンが4人も居ると・・・入りづらい・・・
「あの正面に決まってるだろバカイト、すみませーん」
「うわああああああああああああ!!行くな!お前は!考えろ!」
無駄だった。
ガードマンの一人が近づいてくる。
あぁ・・・ヤバイ・・・
「おい、お前達、そこで何してる」
「いや、えっとあの・・・ムラカミソウイチロウさんに会いたいんですけど・・・」
「・・・紹介状か何かはあるか」
俺はポケットに入れた紙切れを取り出す。
多少クシャクシャになってはいたが平気だった。
「・・・ふむ・・・少し待っていろ」
ふぅ、なんとか乗り切った様だ。
暫く待つとムラカミソウイチロウが出てきた。
「どうした?探ってる奴を見つけたか?」
俺は首を横に振った。
すると「じゃあどうした?」とすぐに聞き返してきた。
ここはストレートに行くべきか?
考えている間にエースが口を開いた。
「ここは何の機関なんですか?やはりGUN?」
「やはりお前等だったのか?探ってたのは」
「今質問しているのはこっちです」
「ふむ・・・」
ムラカミソウイチロウは口を閉じてしまった。
しかし、しばらく沈黙が続くと再び口を開いた。
「我々は・・・一般人だ」
意味がわからない。
エースの顔を見る。
・・・どうやらエースも意味がわからないようだ。
「我々は・・・一般人。我々はGUNに雇われている・・・だから何も知らん」
「しかし・・・そんな身だったら僕達に喋ったらいけないんじゃ・・・?」
口が勝手に動いていた。
こんなことを言ったらダメに決まってるのに・・・
「いや・・・我々がGUNの下にいるということをわかっていてここに来たのだろう?悪い奴らには見えなかったがな」
この人がいい人でよかった。
その後俺達は話し続けた。
GUNのパスもどうやら発行してくれるように上の人物にかけあってくれるらしい。
どんなものかもわからなかったのにありがたい。
どうやら話しを聞くには中に入った一般人も結構いるらしい。
その人たちはどうやらここで働いていたようだ。
それと勇気を持ってココに来た人たち・・・らしい。
さて・・・中にはどんなものが待っているのだろうか。
ただ・・・一般人如きがGUNの偉い人には・・・トホホ。
また明日来ればOKらしい、明日を楽しみにしていよう・・・