<13> 廃れた道 つづき
「いい加減、諦めなさい」─そう言っている様に見える。Bellの背中も、よどんだ空気も、横を流されていく狭い風景も。
諦めたくは無い。でも、諦めなくても、どうせダメなのは分かっている。この状況を、誰がどう打破出来るものか。
出来る奴は、きっとかなりの天才だって、俺が認められるような奴だ。
─俺は別に、とくに才能に恵まれている訳じゃ無いし─
もし、その天才だったら、一体どうやってBellを抜こうとするだろうか。
そうだ、俺の今までに会ったことのある天才、といえば─
「早速、真似させて貰うしか無いな─あいつの、lunatic runを─」