~恐怖の遠足の巻~ 3
フォスは少しよろけ始めている。作戦は成功かに思えた。
しかしとんだ誤算が起きてしまった。何故だかよろけた後倒れ目を赤らめて再び起き上がった。
「グルルルルルルルル…オマエラワタシニナニヲノマセタノデスカデヤンス?」
「どうやら何かの副作用があるみたいですね。おかしくなってますね。」
「ナンカクイタイデヤンス、クワセロデヤンス!ウガァ!」
フォスは歯を向けレノンを食いちぎろうとしてくる。
チャオなので対した歯でも無いのでくいちぎれるはずもないのだが…
フォスの体が触れようとするとレノンの目つきが変わった。
「触らないで下さる!?汚らしい!」
「フグ!?ギャア!!イタイデヤンスデスタイ…%&#$?」
「機能故障ですかね。もうおかしいどころじゃありませんね。」
そんなに冷静でいいのだろうか?どう考えても危険きわまりない状態だが…。
体から煙りを大量に放出するとやがて催眠薬としての効果が現れたのか横に仰向けになってしまった。
エルノはチャオ幼稚園に電話して有名なヤブ医者を起用した。
三分後、ノロノロとチャオが何体か来てフォスの遺体(!?)を運んだ。
「ゴミ排除完了ですね。全くフォスさんは本能でしか行動出来ないんでしょうか?」
「あれが本能なら恐ろしいものがありますわよ…。」
「そうですね。そろそろ片付けて帰りましょうか?」
ふと振り向くと、フォスが用意した謎のリングの中から黒焦げのチャオが出てきた。
当然ティル本人の痛い、失敬、遺体である。
数カ所骨が折れているようなので再度ヤブ医者投入。
「……さ、帰りましょう。ヒーローチャオの皆様。大変申し訳ありませんでした。」
「もう2度とフォスさんには来てもらわぬよう努力いたしますので見のがして頂けるなら光栄ですわ。」
数日後……
ヒーローガーデン事件もどうにか薄れ平和な日々を送っていた。
フォスは全治2週間の怪我を患ったため2週間は何ごとも無いガーデンだった。
しかし、2週間の天国は去りまた新たな地獄が現れたのであった…。
第2章「ウサギと亀とフォス」に続く…