第五話  戦い方の違い

~あらすじ~
ロードのせいで無理矢理戦うことになったシャドーの対戦相手は実力者のクルト。果たしてシャドーは勝利する事ができるのか。

「よーし、いっくぞー」
シャドーはそういって今までずっと引きずっていた木箱を開けた。

「これじゃない・・・これでもない、うーん・・・あった!」
そしてシャドーは木箱から何かを取り出した。その何かはシャドーの体くらいはあるロケットランチャーのようなだった。
「喰らえ!3、2,1、発射!」
シャドーがそう叫ぶとロケットランチャーのようなものからすごい速さで何かが飛んで来た。
「まさかあんな物を持っているとは、だがあまい!」
その何かは飛んできてわずか3秒ほどでクルトにぶつかった。そして同時に爆発した。

「どうだ!このMPIMの性能は!これは米軍の陸軍でも使っている誘導ロケット弾発射筒だ!これをまともに喰らえば跡形もなく吹き飛ぶ」
「なんとシャドー選手ロケットランチャーでクルト選手を攻撃。これは勝負あったか?」
白い煙がモクモクと出ていたのが時間とともになくなっていった。それと同時に白い煙の中から何かが出てきた。それは見覚えのある金色をしたチャオ、クルトだった。
「なっ!たしかにロケット弾はあいつに直撃したはず!いったいどうなっているんだ・・・」
シャドーが戸惑っているなかクルトはしゃべりだした。
「ふうー、危ない危ない。危うく死ぬところだった、まさかお前のような子供があんな武器を持っているとは思わなかった。それじゃあそろそろ俺も攻めるか・・・」クルトがそう言った瞬間シャドーの視界からクルトが消えた。

「消えた!?くっ!いったいあいつはどこにいるんだ」
「お前の後ろさ。喰らえウォーターッショット!」
クルトの腕から大量の水の球がでてきた。そしてそのうち数十発がシャドーに命中した。
「ぐわっ!だ、だめだ速過ぎる!武器を変えないと。・・・よし次はこれだ」
シャドーはそう言ってMPIMを木箱の中に戻し、マシンガンを取り出した。
「今度は大量の弾で俺にあてようってか、そんな考えじゃ一生俺には勝てねえよ」
「うぉぉぉぉぉ!喰らえー」
シャドーは持っているマシンガンで弾を乱れ撃ちした。しかしクルトの速さには追いつけずまだ一発も当たっていない。

「くっそぉぉぉぉ!あたれ!あたれ!!あたってくれー!!!」
シャドーはみだれ撃ちを続けるがクルトには全くあたらない。そしてまたクルトに後ろに回りこまれた。
「さて、そろそろ終わりにするか。よく頑張ったがチェックメイトだ。アクアソード!」

クルトの腕から剣が出てきた。そしてその剣でシャドーの背中を切り裂いた。その頃観客席で見ていたロードは・・・
「(やはり見込み違いだったのか。だかせめてお前の墓ぐらいはつくっといてやるよ)」
そしてロードが会場を立ち去ろうとしたその時、観客が驚いたような声をあげた。気になったロードがふと振り返ったときその視線の先に血だらけで立っているシャドーがいた。
「まさか・・・・・な」
そして血だらけのシャドーにクルトが言った。

「まさかまだ立てるほどの力が残っていたとは。だがその傷ではもう俺には勝てまい。さっさと棄権したら命は助かるぜ」
「だれが危険なんかするか。それに今の俺がお前に勝てなかった原因もなんとなくわかったしな。それは俺とお前の戦い方の違いだ!」
「なるほど、たしかに俺とお前の戦い方は違う。お前が俺に勝てないのはそれも原因1つかもな。だがたとえお前が俺と同じ戦い方をしたとしても俺には勝てん!」
「それはどうかな。いくぞ!・・・はぁぁぁぁぁ!!」
シャドーの掛け声とともにシャドーの手から黒い色をした剣のようなものが出てきた。
「さあ!第二ラウンド開始だ!!!」

第六話に続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第125号
ページ番号
7 / 8
この作品について
タイトル
エレメンタル・レジェンド
作者
チャッド
初回掲載
週刊チャオ第118号
最終掲載
週刊チャオ第125号
連載期間
約1ヵ月19日