第一話 出会いと旅立ち(後編)

続きです
~そのチャオの家~
「ただいまー」
そう言うとチャオは家の中へ入っていった。
「シャドーお帰りなさい。もうすぐお昼ご飯ができますから先に手を洗って待ってて」
このチャオの名前はシャドー。今まで名前で呼んでいなかったがこの物語のれっきとした主人公である。
「わかった」
シャドーはそういうと手を洗い食卓の席に着いた。
そのとき、コンコンと言う音が鳴った。シャドーはその音を聞くと玄関のドアをあけた。
「こいつだ。とうとう見つけたぞ・・・」
バタンッとシャドーがドアを閉めるとドアの前にいたチャオが慌ててドアをあける。
「まてまて。まずは俺の話をよく聞け。俺と一緒に旅にでるぞ」
「無理」
シャドーはそういってまたドアを閉めようとしたができなかった。相手のチャオがドアに足をはさんでいたからだ。
「だから俺と一緒に旅にでるぞって言ってるだろ!どうしても無理なら強制的に連れて行ってやる。お前の部屋から荷物を持ってきてくるぞ」
そのチャオはそういうと家の中に入りシャドーの部屋を探し始めた。
「あっ!まてっ」
シャドーも慌ててそのチャオを追いかける。
「何ですかあなたは」
「シャドー君はこれから私と一緒に旅に出ます。ですが安心してください。シャドー君は私が責任を持って育てます」
「そうなんですか。じゃあ私はこの子の荷物を持ってきます」
シャドーの母さんは謎のチャオの嘘にあっさりひっかかり、シャドーの部屋へいった。
「なんで・・・・・なんでそんな話を信じるんだよー」
「さて、あとは荷物を持ってきてくれるのを待つだけだ」
一分もしないうちにシャドーの母さんが荷物を持って戻ってきた。
「これで全部です。あとこの子が大切にしている箱があるんですが重いので持ってきてくれませんか?」
「わかりました」
謎のチャオはそれらしき箱をずるずると引きずって戻ってきた。
「ずいぶん重い箱だ。だがこれで準備は整った。さあいくぞ」
「やめろー!!やめるんだぁぁぁぁぁ!!!!!」
シャドーの抵抗もむなしくシャドーは謎のチャオに連れていかれてしまった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第118号
ページ番号
3 / 8
この作品について
タイトル
エレメンタル・レジェンド
作者
チャッド
初回掲載
週刊チャオ第118号
最終掲載
週刊チャオ第125号
連載期間
約1ヵ月19日