第1話 全ての始まり

−いつか、この世界が危機を向かえる時、鎖で繋がれた者達が現れるだろう−


?「ここか…、俺が求めていた世界は…。」

−お前がハヅキレイトか?

辺りがいきなり暗くなり、不意に何処からか声が聞こえてきた。
俺は辺りを見回し

ハヅキレイト?「!、誰だ?!」

−ククッ…、そう警戒するな…

すると俺の目の前に男が現れた。

?「もう一度聞く…。お前がハヅキレイトか?」

黎人「そうだ、俺が葉月黎人だ。そう言うお前は誰だ?!」

俺がそう言うと目の前の男は口の端に嫌な笑いを浮かべながら。
?「我か?ククッ…、そうだな…、世界を支配する男とでも言おうか…。」

男はそう言うと、派手に手を広げ
?「レイトよ、我と一緒に来い!お前が憎む者を倒せるようにしよう…。
望んでいるんだろう?彼を倒したいのだろう…?」

黎人「ほ、本当か?!アイツを倒せるんだな?!それが本当ならアンタと一緒に行ってやるよ」

?「我は世界を支配する者だ。嘘などつく必要が無い。さぁ!我に付いて来い!
力を与えてやろう…、我の力を与える訳ではないがな…。」

そう言うと男は背を向け歩き出した。
俺はその男の後ろに付いて行った…。




?「んん…、どこだ、ここ?」
俺は痛む頭をさすりながら辺りを見回した。
?「確か…、皆を探していて…。」
俺はしばらく前の事を思い出してみた…。

俺は如月久遠。
普通の卒業を目の前にした高校三年生…。
と言ってもまだ3ヶ月近くあるけど。
いつも通り学校で幼馴染たちと馬鹿話をしていた。
幼馴染は7人いる。
多いと思うかもしれない。でも近所に住んでいる同じ年代の子は都会だと多いと思う。
ただその中の7人が偶然に集まり、仲良くなっただけ…、と俺は思っている。

久遠「…と言う事があったんだけど、どう思うよ刹那?」

刹那「えー?いや、それはないな。久遠はすぐ話を作るしなぁ…。」
こいつは柊刹那、幼馴染の一人で陽気な奴だ。いつも笑顔だけど…。
まぁ、この話はいつでもできるだろう。
黎人「確かにな、久遠は笑いを求めるが故にすぐに作るしな」
こいつは葉月黎人、幼馴染で、幼馴染想いのいい奴だ。
がそう言った。

久遠「お前達…、俺の言う事信じられないのかよ?!」
と馬鹿な話を毎日していた日常は高校生活最後の冬休みに入った瞬間に変わった。
最初は黎人、その次に刹那、次に同じく幼馴染の火澄薫が行方不明になった。
まるで神隠し、と言われるぐらいに痕跡を残さずに…。
俺達、幼馴染は勿論探した。
俺の幼馴染でもあり彼女でもある、椿御園。
俺がお世話になっている剣道の道場の師範の孫の朱乃悠、美咲の双子の姉妹。
同じく幼馴染の焔洸。
この4人と一緒に近所、隣町などを探した。
しかし、警察が捜して見つからないのに俺達が探して見つかるわけも無かった。

探し始め、暗くなった頃に皆と別れた後、俺は昔、皆で遊んだ公園に行ってみた。
そこで俺は強烈な眠気のようなものに襲われた。


そして今、起きたら俺がいた世界とは全く違う世界と思われる森の中にいた…。
久遠「本当にどこなんだよここはよぉ!!」
俺は叫んだ。混乱していたのかもしれない。

−ガサッ…ガサガサッ!
久遠「え?何?」
音のする方向を見た瞬間、俺は嫌な予感がした。
俺は即座に横に避けた。
すると俺が今までいた場所に見たことの無い動物がいた。
明らかに俺を狙ってる獣の目でだ。
久遠「やば…」
もう一度襲われたら避けれないと思ったとき、野獣は飛び掛ってきた。
久遠「なっ…!」
飛び掛った野獣の動きに俺は反応できなかった。
そのまま噛まれると思い目を閉じた時…。
俺の中で温かいモノが生まれた気がした。
そして…


続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第227号
ページ番号
1 / 8
この作品について
タイトル
永遠の鎖
作者
銀チャオ
初回掲載
週刊チャオ第227号
最終掲載
週刊チャオ第229号
連載期間
約15日