第百三十二話 防ぎ無き戦い
ナコチャオもどうやら本気のようだ。
さっきよりも闘志を増し、リカバーにひたすら殴りかかっている
リカバーは見事な身のこなしで回避を続けている
リカバーは隙を見つけては攻撃しているのでナコチャオも反撃ができない
ナコチャオ「むむう・・・!だったら!!」
ナコチャオは腕を広げ、自ら回り始めた
わりと早く回っているので、小さな旋風が発生した
リカバー「あっ・・・!」
それに足をとられ、リカバーは転んでしまった
ナコチャオ「隙あり!」
ナコチャオはすぐさま攻撃をしかけた、転んだ瞬間に攻撃したので回避は難しい
そのままナコチャオの攻撃をもろに喰らってしまった
リカバー「(一発一発がデカすぎる・・正面から戦うのは無謀か・・!)」
追撃を喰らうことはなくリカバーはそのままナコチャオとの距離を取った
互いの視線がぶつかり合う。
ナコチャオの足がかすかに動くと、リカバーは特攻した
まず、足を転ばせる動作を見せた。フェイントが苦手なナコチャオは勿論釣られた
アタックカットをしようと足を大きく振った。
リカバーは横に回避し、隙だらけのナコチャオを殴って殴って殴りまくった。
ナコチャオ「ぐ・・・うりゃああっ!!」
ナコチャオは猛撃の嵐の中リカバーを拳で吹っ飛ばした
リカバー「げほ・・っ!(どういうことだ・・?防御せずに耐えて攻撃に入るなんて・・)」
ナコチャオ「ゼェ・・・ゼェ・・・うりゃあああ!!」
ナコチャオはまた突っ込んできた。リカバーは回避するが、今度は攻撃のスピードが凄まじく早く、次から次へと拳が飛んできた
回避可能なものではなかった。防御をすれば潰される。そう考えたリカバーはナコチャオと同じ行動を取った。
互いの拳が激しくぶつかり合う。多少リカバーのほうが早くとも
ナコチャオの攻撃力は半端なかった
最後にはリカバーが力負けし、吹っ飛ばされた。
リカバー「・・・そうか、分かったぞ!」
リカバーはまた姿を消し、全方向攻撃に入った
凄まじいスピードで姿も見えないのでナコチャオには反撃が難しい
リカバーは攻撃を続けながら言った
リカバー「貴方は攻撃は凄まじいけど、防御が全くできない。だからアタックカットを取得してそれをカバーしている!」
ナコチャオ「く・・ばれたチャオね・・しかし、こうされてはアタックカットが使えない・・でも!」
ナコチャオはまた腕を広げ、回転スピンを始めた
今度は旋風ねらいではなく、リカバーへの直接攻撃だった
すぐ攻撃をやめる判断ができなかったリカバーは拳に直撃してしまった
リカバーがよろけたそのとき、ナコチャオの攻撃が始まった
恐ろしいほどの威力の溜めストレートを放った
リカバーは最高時速100kほどで吹っ飛んだ。
ナコチャオがまた追撃してきた。拳に炎を纏わせている
ナコチャオ「覚悟!ボルケイトス・パンチ!!」
リカバー「く・・・!!死神の怒りいいい!!」
エネルギーの籠もったパンチと炎の纏った拳がぶつかり合った。
少しの間お互い相殺してたものの、ナコチャオが力押しで勝利した
リカバー「だめだ・・力じゃ・・勝てない・・」
そのとき、土王との戦いを思い出した。
ナコチャオ「これで決着は・・・」
ナコチャオがまた過ぎ去ろうとしたとき、リカバーがまた後ろで立ち上がった
リカバー「僕はそんなに脆くないですよ・・!」
リカバーが突っ込んできた。
気迫を感じる。凄まじい力を籠めていた。
ナコチャオは再び炎を拳に纏わせた
リカバーは拳ではなく、足で攻撃しようとしてきた
ナコチャオ「足でも手でも変わらないチャオ!ボルケイトス・パンチ!!!」
リカバー「どうですかね・・死神の怒り!!!!!」
見えないほどの速度でリカバーの足が動く
勝敗は一瞬でついた。互い押しせずにナコチャオが瞬時に吹っ飛んだ
リカバー「歩いているだけで、足は鍛えられているようなものなんですよ・・」
続く