百二十四話 土王 ここに降臨す
三人がまた穴を見つけて、その中に入ると
やけにでかい空洞に入った
土底にしては案外明るい。
そこには一つの像が立っていた
とてつもなくでかい。でかすぎる。
グラウス「・・なんだこの像は。」
チャカ「ゴーレムなの~?」
リカバー「そんなばかな。このお方は土王ですよ」
グラウスとチャカは驚きの表情を浮かべ、アレを!マークにした
グラウス「・・マジで?」
リカバー「本気とかいてマジです」
チャカ「でも、動かないの~・・」
「主等が試練を受けにきた者か」
チャカ「!!」
すると、その像は歩き出した
一歩歩くごとに、衝撃がすごい
フラッシュは音を聞いてかけつけてきたのか、すぐあとからやってきた
フラッシュ「なにチャオか!この化け物は!?」
チャカ「土王・・らしいの~」
フラッシュ「・・・・・」
フラッシュは唖然としていたが、すぐ我に返りそれぞれは構えた
リカバー「宜しくお願いします。土王様」
土王「まずは、小手調べといこうではないか。参るぞ」
土王は、体を自らの手で砕いた
グラウス「えっ!?自殺したのか!!!?」
だが、岩の欠片が一点に集中し、チャオよりも一回り大きいぐらいの体になった
チャカ「手加減はするの~?」
土王「勿論だ。我が本気を出せばこの洞窟は一瞬で崩れてしまうぞ」
グラウス「(王族ってそんなにつえぇのか・・他のヤツ等も手加減してたことがよくわかる)」
まずフラッシュが土王に先制攻撃をしかけたが、土王は見た目と違い素早く、横に回避しフラッシュを持ち上げた
フラッシュ「ぎゃあああ!!やめてくれチャオ~!!」
土王はフラッシュを持ち上げたまま、地面にたたきつけた
本気で叩き付けたようには見えなかったが、地面に凄まじい罅がはえて来た
フラッシュはそのまま気を失った・・・
続いてリカバーがいくが、いくらパンチをしても自分が痛がるだけで歯がたたなかった・・土王は特別に硬いらしい
土王が軽く腕を振るとリカバーを大きく吹っ飛ばしてしまった
続いてチャカもいく。チャカは全方向から総攻撃をしかけた
だが、土王が少し体を捻っただけでチャカも吹っ飛ばされた
グラウス「結構強いな・・!」
続いてグラウスも行く。しかし、防御が異常に硬く攻撃なんて効かなかった
土王も攻撃をしかけようとしたが、グラウスの光速にはついてこれずかわされてしまった
土王がグラウスに気をとられている間は背後が無防備だった
そこをリカバーが掛け声とともに拳を放つ
・・だが、きかない。
土王は振り向きすらしなかったのでリカバーの心の中ではピアノを両手で強くバーンと叩いたような効果音が響いた
チャカ「なんって硬いの~!?」
土王「それで攻撃しているつもりか!他の者がいってたチームタッグをいうのを見せろ!」
リカバー「なら・・!!」
リカバーは手だと痛いので、土王の目の前に立ってキックを繰り出した
土王も同時にパンチをしたが、拳と脚は同時に跳ね返った
土王「!?」
リカバー「!!」
リカバー「(脚だと、痛くない上に土王様のパンチと互角・・!本気を出していないとはいえ、これはチャンスだ!)」
リカバーは早速、脚で攻撃を開始した
土王も止まない攻撃によろけた
その瞬間にリカバーの目はキラりと光り、渾身のキックをぶちかました
土王の体に、罅が入った
土王「ほう・・!」
そのときに、チャカは罅の部分にべたりと張り付いた
チャカ「ふっふっふ・・・」
土王「おもしろくなってきたではないか!」
チャカ「ウィンド・インパクト!!」
次の瞬間、とてつもなく大きい衝撃とともに罅はさらに広がった
土王は張り付いているチャカをはがして、投げた後グラウスを襲った
グラウスはすばやく、中々つかまらなかったが土王の一発のパンチがHITした
グラウス「う・・げ・・げほっ・・・・土王、お前なかなかいいパンチしてるじゃねぇか・・・」
土王「まだまだいこうぞ。」
土王はたてつづけに攻撃を繰り返した。グラウスはいつのまにかかなり弱っていた
グラウス「く・・くそ・・つえーな・・!!」
土王「無論。王族だからな」
リカバー「手を出そうにも出せない・・」
グラウス「ふぅ~っ・・・!!」
グラウスはすぐ手をふりほどいて、剣を拾った
土王「何を・・」
グラウス「ライト・コア!!」
土王「!!」
グラウスは、剣を投げた。その剣は深く土王の罅のところへ刺さった
そして、罅がみるみるとはえてきて
土王は砕け散った
グラウスはVサインを出して決めた
土王「はっはっは・・中々やるではないか。お主等」
岩の欠片はすぐ再生し、もとの大きい土王に戻った
グラウス「んだろ?フラッシュは今回出番なかったけどな」
土王「はははは。愉快だ。これほど楽しめたのも久しぶりだ。これが魔石だ。受け取れ」
土王はグラウスに、魔石を手渡した
グラウス「おっしゃあ!!魔石ゲットだぜ!!」