第百二十話 早朝
─駅─
グラウス一行「よ、四十万リングぅ!?」
駅員「そうです。この列車は超高級長旅用の、 ザ・VIP専用エクスプレスです。一人十万リングでございます」
グラウス「高いぞ・・!!」
駅員「VIPでない人はそれぐらいの値段を払うのが当たり前です」
グラウス「しかし、こんなときこそバトルレースの覇者の俺がいる!見ろ!四十万リング!!」
フラッシュ「おお~」
駅員「これが切符です」
キラキラに輝く金色の切符四枚が渡された
駅員「大体12時間でつきます。これでも飛行機より速いですからね」
グラウス「おう。」
そして、駅にみるからに豪華そうな列車が来た
切符を持って四人は中に入り、椅子に座った
これから、ブラックデーモンズの本拠地に乗り込むのである
豪華な列車にのって!!
列車出発後 約二時間
ずっとベッドで寝ていたグラウス達だが
流石に飽きてきてしまったようである
グラウス一行は番号601号室に。
そこには二つの二段ベットがある
→のベットにフラッシュとグラウスがいた。
フラッシュが↑、グラウスが↓
フラッシュがやんちゃな性格なのでグラウスはうんざりしているようだ
←のベットにはチャカが↓に、リカバーが↑。
リカバーは麻酔がまだ残っているのか、スヤスヤと寝ている
チャカはさっきから腹が鳴っているようである
どうも落ち着かないグラウス、フラッシュ、チャカであるが
まさか列車に乗ってまでもトラブルに会うとは思わなかっただろう
チャカ「グラウス~・・・」
グラウス「んあ、どうしたチャカ」
フラッシュ「グラウス~まだ武勇伝の話は終わってないチャオ」
グラウス「少し黙ってろ・・・・」
いかにも疲れた顔を浮かべて←のベットのほうを向くグラウス。
チャカはジェスチャーで必死に腹が空いたことを表しているが
グラウスには到底理解不能だった
グラウス「・・・・?」
何分かジェスチャーは続きようやく理解したグラウスだが・・・
グラウス「さっき駅前で何人前食ったと思ってんだお前・・」
チャカ「・・・・五人前?」
グラウス「俺達が腹減るまで我慢しろ・・みんなでレストランいくまでな」
フラッシュ「今は夜の九時チャオね」
フラッシュは時計を指で指しながら言った
チャカ「でも・・腹が減っては戦ができないっていうの~」
グラウス「チャカ・・・ここは戦場か?」
チャカ「違うの~」
グラウス「リカバーみたいに寝てれば腹がすいているのも気にならないだろ・・」
チャカ「あ、そういえば・・列車のなかにレストランがあったような・・」
グラウス「さっき俺が言っただろ・・食いたりないなら食ってきていいぞ。ほら、五万リング。」
グラウスが起きてチャカにリングを渡す
チャカは喜びの表情を浮かべて部屋から出て、真っ先にレストランへ向かった
グラウスはあきれたような顔をして再びベットに横になるが
フラッシュが寝かせてくれなかった・・・・
さらに一時間後・・・チャカが戻ってきた
異常に腹が膨れているがグラウスは気にしないことに。
夜十時ほどになってきたので、フラッシュが寝た
グラウスも安心し、寝た
チャカもそのまま、寝た。
朝 約六時
グラウス達が起床し、朝食を軽くすませたあと
グラウスは窓から外を眺めていた
グラウス「・・海が見えた」
フラッシュ「本当チャオか?」
グラウス「ああ、見ろよ。地下を抜けて、今橋を渡ってるぜ」
そこには、陸と陸をつなぐ巨大なビックブリッジ
とはいっても、すぐ近くに海があるだけで、幅は川ほどしかない
そのとき、突然列車が揺れた
異常な揺れ方だったので列車内はパニックに陥った
グラウス「・・何だ何だ?」
リカバー「見てください!最後尾のほうが上がってます!」
チャカ「へっ?」
列車の最後尾が何かに吊り上げられているようにあがっている
何秒かたったあと、ドシーンという音と共に下がったが
最後尾の人の悲鳴が聞こえてきた
そして、何か声が聞こえてきた
????「グラウスども~!!出てこおおおおおい!」
グラウス「!!」
フラッシュ「あの声は・・」
チャカ「いってみるの~」
四人はすぐに最後尾に向かっていった
見えたのはプテラノドン型のメカ。
形はそっくり。ただ顔あたりにコックピットのようなものが・・
中を覗くと、奴がいた
グラウス「てめぇは・・・最弱の!」
????「黙れ!最弱ではなーい!俺の名は、新しく応募されて・・」
リカバー「アホデバカ?」
ドウル「ちっぐぁああああああう!俺の名は、ドウルになった!お前等覚悟しろよ、この新型メカで・・!!」
グラウスは最後尾のドアを開けた
ドウル「ん?」
グラウス「俺が相手だっ!」
グラウスはすぐさま飛び降りた
リカバー「グラウスさん!」
グラウス「心配すんな!必ず戻る」
グラウスは着地の時に足を少し怪我したが
それでも立ち直った
ドウル「へぇ~、何も武器も持たずにこのプテラメカに挑戦しようと?」
続く