第百十六話 黒き者
レデュオス「我々は漆黒の悪魔と呼んでいる。奴はシャドウチャオで、暗黒の気に満ちた片手剣を使用している。特殊な剣でなければ防いでも一刀両断にされる」
グラウス「成る程・・すげぇ強そうだな」
レデュオス「外に出ないでくれよ・・此処にいる限り安全だ」
レデュオスはドアを閉めた
覗き穴を見ると、ドアの前に立っている
フラッシュ「なんかワクワクするチャオ!」
チャカ「どんな奴か見たいの~」
グラウス「・・暗黒・・ねぇ」
三人は周りがいかにも硬そうな壁に包まれた、長方形の部屋に入れられた(決して牢屋ではない
外の様子を覗く穴が一つあり、フラッシュは面白がってそこから動こうとしない
いまはもう夜で、外には丸い月がある
そう、満月─
─外─
警備兵「東門、突破されました!現在中で迎え撃っている最中です!!!」
ヴェイル「どこだ・・?」
ルース「よりによってこんな時に・・!」
ラノク「グラウス達は問題ないだろうな」
ザノク「レデュオス様が守っているハズだ」
アーサー「隊長!こちらに漆黒の悪魔が・・!」
ヴェイル「・・・!」
ヴェイルは背中に背負っている大剣を抜き、漆黒の悪魔の攻撃を防いだ
漆黒の悪魔(以下悪魔)「流石、軍を率いる者だ・・易々と倒れてくれないな」
悪魔は後ろに飛びのき距離を置いた
ヴェイル「いくらお前でも、私を倒すことなどできん!」
ヴェイルは剣を構えるが、前を見るとアーサーの手が。
アーサー「こんなの、隊長が出るまでもありません。私が撲滅してあげましょう」
ヴェイル「頼むぞアーサー!」
悪魔「(ヴェイルとアーサー・・厄介な奴だ。光属性の上に、選ばれし者でもないのに強い・・)」
アーサーVS悪魔
アーサー「ジャッジメント家の名にかけて、「聖剣ジャッジメント・セイバー」で貴様を切り裂く!」
悪魔「面白い、やってみろ。滅神邪!(メッシンジャ)」
悪魔は剣を水平に振った。すると、剣から黒いような衝撃波が出てきた
アーサーはその衝撃波を剣で弾いた。
アーサー「Jシリウス!(ジャッジメント・シリウス)」
アーサーの剣がまぶしく輝いたあと、アーサーは攻撃をしかけた
悪魔は剣で防ぎ、伏せたあと足でアーサーを転ばせた
アーサー「く・・・!!」
悪魔はニヤッと笑ってから飛び上がり、剣が突き刺さるような構えをとった
アーサー「・・・目をつぶれ!Jベガ!」
アーサーはあお向けになっていながらも剣を振り、剣から光の玉を放たせた
悪魔に当たってからパーンと弾けた
悪魔「がぁああああ!!」
悪魔は手で目を覆い、剣を離した
そして、地面に落ちた
しかも燃えている
アーサー「私を甘くみないことだな!閃光弾だ。」
悪魔はすかさず近くに落ちていた剣を拾い、バック転で距離をとった
そしてゴロゴロと地面に転がり、火を消した
左手で目をゴシゴシしていて、さっきのがかなり効いたようだ
アーサー「目がよく見えないんじゃないのか?」
悪魔「黙れ・・!!」
悪魔はアーサーを素早く斬りつけようと接近し、剣を振った
だが、アーサーは防ぐまでもなく攻撃をかわしつつある
アーサー「技がまともに決まればたいしたことないね!」
と、余裕をこいているあいだにも斬りつけられた
ひるんだアーサーはスキをつかれ、悪魔に何度も斬りつけられた
悪魔「戦いの最中に気を抜くな・・死にたくなければな!」
やむことのない悪魔の攻撃はさらに続く
アーサー「うぁああああ・・・ああああああっ!!」
アーサーは気合で剣を振り、なんとか攻撃をとめさせた
悪魔「それほど斬られればそろそろ体力が・・・むっ!」
喋っているあいだに、ふと気付くとアーサーは目の前にいて、剣を構えていた
悪魔「しまっ・・・!!」
アーサー「Jアルタイル!」
アーサーの体がほんの一瞬光ったとき、目にもとまらぬ速さで悪魔を何度も斬りつけたあと、浮かばせた
悪魔「・・ぐ・・・く!!」
アーサーは宙に浮いている悪魔を追跡するために空高く飛んだ
悪魔が目を少し開くと、縦斬りを放つ寸前の構えをしているアーサーが目に入った
悪魔は急いで体制を立て直し、同じく剣を構えた
アーサー「Jベルテギウス!!」
悪魔「魔技・異眼突破!(マギ・イガントッパ)」
アーサーは縦斬りを放ったが、悪魔は目をキラりと光らせ、片手剣でアーサーを突いた
勿論攻撃はかわされた
アーサーは突かれたところを手で押さえ、落下していった