第百十四話 まだ、生きれる
ナイフの手を振り下ろした。その時─
黒い鎌がそれを防いでいた
ブラッディが目の前を見ると・・・
そこには
黒いフードに身を包み、足はないように見え、
黒い鎌を持つ者がいた
それは─
─死神
ブラッディはすぐさま飛びのき、鎌を持つ者をみつめた
体はフードのため黒くて見えない
どうみても浮いている
見えるのは、鎌とフードと・・・赤く丸い、二つの目
ブラッディ「・・・誰や」
死神「死神」
ブラッディ「・・」
死神「ゆこう、ブラッディ」
死神は鎌を構え突進してきた
ブラッディ「・・・・・・っつあああああああああ!!」
それから数分がたった
グラウス「う・・あ・・」
フラッシュ「あう~・・あ、リカバー・・!!!」
チャカ「・・!ブラッディが・・」
ブラッディはリカバーの目の前で倒れていた
二人とも血にまみれている
グラウス「リカバー・・・リカバァァァァァァアアアア!!」
グラウスは必死にリカバーを揺する
チャカ「・・息はまだあるの~!でも・・ひどい怪我なの~!!」
フラッシュ「ブラッディもかすかに息あるけど・・憎いからほっとくチャオ!」
そのとき、後ろの階段から誰かが駆け上がってきた
ヒーロー・パワー・パワー二次進化のチャオで、
銀色の大剣を肩に担いでいる
????はあたりをキョロキョロと見回してから口を開いた
????「君たち、Aブロックのブラッディはもう倒したのか?」
グラウス「そ、そうだけどそんなことよりもリカバーが・・!!」
????「仲間が怪我をしているのか」
チャカ「早く助けるの~!」
????はリカバーの近くに駆け寄って、色々観察してからこう言った
????「ひどい怪我だな・・でも、まだ、生きれるはずだ。」
グラウス「ほんとか!?」
????「ひとまず、我々『ホワイトエンジェルズ』の本拠地へ連れて行こう」
フラッシュ「分かったチャオ!」
????「少し近いからな・・ここから西へ行ったところだ。Aブロックから時々敵が攻めてくるんで困ってたんだ」
????は剣を背中に背負い、リカバーを肩にひょいと乗せて走っていった
グラウス達は機械を破壊してから後を追った。
数分後、でかい基地のようなものが見えた
チャカ「早くいくの~!」
さらに数分後、その目の前に立った
門の前のカメラが喋り始めた
カメラ「これはレデュオス様、ご苦労様です。肩に乗せているのは・・?」
レデュオス「怪我人だ。通せ」
カメラ「はっ」
そして、鉄の門が開き、中へ入っていった
中にはいっぱい兵がいて、ラノクがいた
ラノク「レデュオス様、ご苦労様です」
レデュオス「それより、医務室へ四人を連れて行け」
ラノク「はっ、かしこまりました。」
ラノクは四人を、医務室へと連れていった
─医務室─
医者「おや、どうしたんですか。風邪ですか?」
グラウス「それどころじゃNEEEEEEEEEEE!!」
ラノク「お、落ち着け。この四人は怪我をしている。そのうち、リカバーという者がひどい怪我をしている。はやく治療を。」
医者「お任せくださいませ。私はこの道27年間ですから。」
グラウス、チャカ、フラッシュはところどころに薬をつけられ、注射も何回かされたあと、包帯を巻かれた
リカバーは胃を貫通されているため手術室へ連れていかれた・・
数時間後、扉が開きベッドで寝ていた三人はおこされた
兵士「グラウス殿、フラッシュ殿、チャカ殿。我が隊長が御呼びです」
グラウス「何だ・・?」
兵士は三人を連れてエレベーターに乗り、最上階についたところで目の前の扉を静かに開けた
中央の椅子にはヒーロー・ヒコウ・ヒコウのチャオが。
→の椅子にはレデュオスが。
←の椅子にはニュートラル・ノーマルの二次進化未満のチャオがいた
中央の椅子のチャオが、口を開いた
????「君たちがグラウス一行かい?」
グラウス「え、ええ。そうです」
ヴェイル「私の名は、ホワイトエンジェルズ大隊長の、ヴェイルだ。」
チャカ「よろしくなの~」
ヴェイル「右の椅子に座っているのは、攻撃部隊を束ねているレデュオス。」
フラッシュ「助けてくれた人チャオ」
ヴェイル「左の椅子に座っているのは、防御部隊を束ねているアーサー」
アーサー「始めまして。」
ヴェイル「どちらも、優秀なる我が側近だ。ルース達よりも強いと言えよう」
グラウス「そ、それで・・何故呼んだのですか?」
ヴェイル「本題に入ろう。」
君たちは四人で、誰の助けも借りずに四天王であるブラッディ、ガルグ、インビル、エルヴァを討伐してくれた。
同時に機械も破壊してくれた。
バリアは解除され、ブラックデーモンズの本拠地につながるデス・ラビリンスへの道が開いた
そこでだ。あの組織は私たちホーリーエンジェルズと同じぐらいの組織力を持っている
君たちの力を見込んで頼みたいのだが、組んで頭であるメギドを倒さないか?
グラウス「な・・組むのですか?」
フラッシュ「本当チャオか?」
続く