第百十三話 瀕死
ブラッディ「そろそろ、死んでもらおうか?」
リカバー「く・・・!!」
ブラッディがカッター状の手をグラウスに刺そうとしたときに、リカバーが立ち上がり防いだ
ブラッディ「む・・・・」
そして、リカバーは続けてパンチを繰り出しブラッディを吹っ飛ばした
リカバー「僕の使命は・・僕の使命はっ、グラウス達を守ること!命にかえてでも・・守ってみせる!!」
ブラッディ「フン。貧弱な奴に何ができる」
怒りの表情をうかべたあと、リカバーは黒くなった。本気モードである
リカバー「うるさい・・・!闇の封印!」
リカバーは闇属性だけに有効な攻撃をした。だが、ブラッディには効果がなかった
ブラッディ「何や今のは?」
リカバー「(・・闇属性じゃないとすると、無属性か・・!なら・・・!)」
リカバーは手に気を貯め、ブラッディに突っ込んでいった
ブラッディはブラッディカットを水平に放ってきたが、伏せて避け、必殺技を繰り出した
リカバー「死神の・・・っ!怒りいいいいいいい!!」
気の満ちた拳を突き出し、ブラッディの顔面に見事命中した
ブラッディ「中々・・やけど、力がたりんで!」
リカバー「うそ・・!?」
ブラッディはちょっと歪んだ顔をしていたが、すぐ戻りリカバーを数回斬りつけた
リカバー「う・・・・・くっ!!」
リカバーは腹を押えているが、そこから血がポタポタと流れ出ている(グロい・・
グラウス「リカバー!!だめだ!それ以上戦ったら死んじゃうだろ・・!!」
フラッシュ「動けチャオ~・・自分の体~・・・!!」
ブラッディ「・・・・」
そのあと、ひざをつき腹を押えているリカバーを、ブラッディは足で腹を蹴った
余計に出血はひどくなり、リカバーは危険状態になった。
ブラッディ「本当に、本当に仲間・・守りたいんなら」
そういったあと、かつあげでもするようにリカバーの首をつかんだ
ブラッディ「命投げ出す覚悟で守らんのか!!」
と言い、リカバーを放り投げた
リカバー「あぐっ・・・!!」
チャカ「リカバー!!・・・ブラッディ!もうやめるの~!」
ブラッディ「リカバーといったな」
リカバー「・・・・うぁぁ・・・」
ブラッディ「本当に仲間を守りたいんか?」
リカバーは腹を押えてうずくまったまま、うなずいた
ブラッディ「その証拠をみせてもらうで。」
ブラッディは拳を握り締め砂でも撒くかのように水平に手を振った
ブラッディ「ブラッドスローター!」
グラウス「あぐっ・・・!?」
フラッシュ「うぁあああ!!」
チャカ「くぁ!?」
リカバー「うっ・・・!!」
ブラッディ「お前等の血の流れを狂わせたんや。出血がさらにひどくなり、動いたりすれば血の流れが戻ろうとして血管の破裂が起きる・・ひどい場合は心臓が破裂して、即死してするんや。いわばお前達は今『瀕死状態』なわけや」
リカバー「そんな・・・!!」
ブラッディ「どうやって仲間を助けるんや、リカバー!」
リカバー「お前・・を・・倒す・・!!」
ブラッディ「そう。その心意気や」
ブラッディは手をナイフ状にさせ、いままでよりもさらに尖がらせた
ヴェデナル様・・グラウス達を守るためならこの命を投げ出します
守るためには『禁じられてきた』技を使うしかなさそうです
グラウス達がさらに進むことができるように・・・・僕は守ります
さようなら・・みんな。さようなら・・・ヴェデナル様
ブラッディ「終わりだ」
─ドスッ
次の瞬間、グラウス達の目の前は一瞬真っ白になった
ブラッディの右手が リカバーの腹を貫通している・・・
リカバー「・・・デス・オブ・ザ・ヘル・・・」
リカバーは力尽きたかのようにそのまま倒れた
グラウス「・・リカバー・・」
フラッシュ「リカバー・・?」
チャカ「・・・・ううううっ!!」
グラウス「うああああああ!!リカバーを・・・!!」
フラッシュ「ブラッディ・・!!」
三人は無理に立ち上がろうとしたが、激痛に襲われて気絶してしまった
ブラッディ「・・とうとう守ることができなかったか、リカバー。」
ブラッディは動かぬリカバーの横を通り過ぎ、グラウスの前に立った
ブラッディ「・・・」
ナイフの手を振り下ろした。その時─
黒い鎌がそれを防いでいた
ブラッディが目の前を見ると・・・
そこには
黒いフードに身を包み、足はないように見え、
黒い鎌を持つ者がいた
それは─
続く