第百四話 守るべきもの。
デンライ「・・・。」
デンライは自分の傷ついた部分を無言で見て、手を握り締めた
少し殺気が感じられるようだった
フラッシュ「ひっ・・少し怖いチャオ・・」
デンライ「少し遊びすぎたんじゃぁないか・・貴様等。」
デンライの顔は少し普通の表情をしているが、目は確かに怒りに燃えていた
リカバー「き、きますかっ!!?」
デンライ「いいだろう。俺の力を・・恐怖を・・感じるがいい。」
そして、グラウンとグラウスのほうをのぞいてみることに・・
グラウンは鎌を取り出していて、グラウスは傷だらけになっていて、立つことが困難だった
グラウン「フン・・本気を出せといったのはお前だろ?お前も本気出せよ。おもしれぇなぁ・・ハハハ・・」
グラウス「(つ、強えェ!鎌を持っただけでここまで・・・!!)」
グラウン「まだまだいかせてもらおうか・・地面波斬!(ジメンハザン)」
グラウンは鎌の部分を逆にし、斬れない部分でグラウスの足をなぎ払い、足元をうかせた
グラウス「うぁっ・・・!!」
グラウンは同時に飛び上がり、グラウスを持ち上げそのまま空中で速いスピードでグラウスを斬りつけ、その後連転双脚撃(レンテンソウキャクゲキ)でグラウスを弾き飛ばした
グラウン「手も足も出ないってか?俺の攻撃の重みに耐えられる奴ァいねぇんだよ。わかるか?ん?」
グラウス「確かに・・お前の攻撃は・・重くて強い・・・が・・」
グラウン「ん?」
グラウス「・・重みはあるが想いがこもってねぇよ。」
グラウン「フン。何が言いたい?」
グラウスは剣を杖のように使い、地面に刺して立った
グラウス「兄さんから・・教わったんだ・・・」
「お前の攻撃には、想いがまるでこもっていない!!」
グラウス「お前の攻撃には・・想いがまるでない・・」
グラウン「わけのわからないこというんじゃない!!」
グラウンはグラウスの腹にストレートパンチを放った
グラウス「想いのない攻撃じゃァ・・俺に攻撃・・は・・きかねぇ!!」
グラウスは剣を360℃に振り回し、グラウンを飛びのかせた後、叫んだ。
グラウス「俺には、守るべきものがあるんだ!仲間を!!みんなを!!!世界を!!!!」
グラウンは気迫の衝撃に押されて言い返せなかった
グラウス「グラウン・・そこをどけぇええええええええ!!」
グラウスはグラウンにめがけて大剣を構え走り出した
グラウン「・・や、やるなら、やってやるぜっ・・・!!」
グラウンは鎌を取り出し、走ってくるグラウスを待ち構えた
そして、グラウスの攻撃をかわし、鎌で何度も何度も、強く斬りつけた
グラウスは多量の血を流しながらも、退かなかった
グラウン「・・なぜ・・お前は立ってられるんだ!そんな血を流しながらも・・!?なぜそこまで・・・!!」
グラウンはまだ立っているグラウスを見て、攻撃をやめた
グラウス「俺・・は・・ここで倒れちゃいけない・・ここで負けちゃいけない・・これからも、負けるわけにはいかない・・」
グラウン「・・・・!!」
グラウス「シェルグ父さんと、マルル母さん・・の・・仇・・を・・討つま・・で・・・!!!!」
グラウン「仇・・・・」
グラウス「こんなところで倒れるわけにはいかない!負けてはいけない!守るべきものがある!討つべきものがある!!」
グラウン「・・・クッ・・」
グラウス「だから・・そこを、どけぇええええええええええ!!」
グラウスは剣を構え必死の目でグラウンを見た
グラウン「ひっ・・・・!!」
その目は、何かをする気持ち。守りたい気持ちがいっぱいの目だった。
グラウスはおどおどするグラウンを光速の力で、後ろに通り抜けた
グラウン「・・・く・・・・あ・・・・・・」
グラウス「・・・・・滅裂光交斬。(メツレツコウコウザン)」
グラウスがそういうと、いつのまにかグラウンを斬った箇所から光が漏れて、グラウンはそのまま倒れた
グラウス「分かったか・・・・これが、『想い』ってぇんだよ。」
グラウスは剣を背中に背負い、倒れているグラウンを残しその場を立ち去った
続く