3話 執着

~そこに住みたいからこそ~
~そこにチャオがいる~


コチョーがこの島にやってきて数週間が経った。
ウニ親父の息子、ウニの急性カユイカユイ病の手術を
船の上でやり成功させたこで、当のウニは
すっかりコチョーを受け入れてくれたようだが、
父親の方は相変わらずだ。

そんで、漁業の組合からも反発されていた。
コチョー「先生」と呼ばれるのは子どもと看護婦。

だからこそ、診療所で助手を勤める看護婦は、
孤島にきたコチョーのことを早くもコチョー先生と呼び、
思うように村人に受入れてもらえないと悩むコチョーに
村の人たちのことなどを少しずつ話して聞かせるのだった。

中でもコチョーが真っ先に聞きたがったのが、
村の長老で産婆のカナメギのこと。
実は、ほんの少し前出会ったカナメギの目頭に、コチョーはぽよガンを見とめてたのだ。

というわけで、コチョーは早速カナメギの家に行く。
「ハイハイ」という、声とともにカナメギが出てきた。

コチョーは診断で来ませんかと言う。しかし、相手も相手。
なかなか、認めてれない。

そのまま、3時間がたち、それでも認めてくれない。
しょうがなく諦めて、帰った。
看護婦はやっぱりと思った。

なぜかというと、あのばあさんはかなり頑固で、
本土の病院に行っても、すぐに帰ってくる始末だからだ。

「あのおばあさんは特別頑固ですからね。」
そう、コチョーに言い聞かせるものの、コチョーは
「あれでは危険だ!」と思っていた。

そして、おばあさんは急患として運ばれてきた。
息子も同乗していた。

予想道理「ぽよガン性腹部障害」を起こしていた。
しかし、手術には設備が多い方が良い。

手術は本土でする方が良いと思っていたコチョーは、
カナメギを本土に連れて行くと行った。
息子も同じく思った。

しかし、カナメギはこういった。
「ここにいたい。あっちなんて行かない」
と。

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掲載号
週刊チャオ第136号
ページ番号
3 / 3
この作品について
タイトル
Drコチョー診療所
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第135号
最終掲載
週刊チャオ第136号
連載期間
約8日