第二話 不思議の夢の中
・・・・・・・・ピヨ・・・・ピヨピヨ・・・・・・・
前日起きたときと同じ鳥の声がする・・・・・・でもなにか違う。
空気のにおいが違う。おいしさも違う。布団の上にいる快感が、味わえない。そうだ、もう、そのアトラクションが始まっているのだ。
ユイト「ん・・・・・・・ん?・・・・・・・朝か・・・・・・」
ユイトの目はぼ~っとしている。寝起きが悪いみたいだ。
ぼやけた目をこすりながら、まわりを見る。原っぱのようだ。
ユイト「チャオの・・・・・・夢かな・・・・・・・」
ユイトは寝ぼけているように独り言を言う。いつもは独り言なんて言わないのに、
ユイトは、横にトクミヤとダイスケがいるのに気がついた。二人もこの夢に入り込んだのか?でも、本当にトクミヤなのかダイスケなのかわからない。ぼやけて目と口しか見えないからだ。でも、目と口の形はダイスケとトクミヤにそっくりだ。
ユイト「ん、あ~~~~あ、」
目をおもいきりこすった。周りがはっきり見えた。本当にトクミヤとダイスケなのか、横を見た。驚きのあまり、目を丸くした。
ユイト「ワアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
ユイトは大声をだした。横にはトクミヤとダイスケに目と口がそっくりなチャオがいたからだ。
トクミヤ(?)「ふぁぁ~~~~あ、ん、ユイト、ここどこだ、目がぼやけて・・・・・・・」
ダイスケ(?)「ムニャアア、おはよ、あれ、ここどこだよ、お前ユイトか?目がぼやけてみえねぇ、」
ユイト「お前達、トクミヤ?ダイスケ?」
トクミヤ「何言ってんだ、あったりまえだろ、あー目がぼやけてあんま見えねぇ!」
ダイスケ「ユイト、友達の顔ぐらい覚えろよ、俺はダイスケ、当たり前だろ?でも目がぼやけてお前がユイトなのかもわからねぇ、目と口ははっきり見えるんだけど、」
ユイト「落ち着いて目をこすって、ゆっくり目を明けてごらん、やばいことになってっから、」
トクミヤ「なんだよ朝っぱらから、ったく眠たいな、今日から夏休みなんだぞ、」
ダイスケ「まぁ目のぼやけを治そう、ユイトの言うとおりにしよう、」
目をこすってゆっくり目を明けた。
トクミヤ「ギャアアアアアアアア!!!!!!ちゃちゃちゃちゃチャオ!!!!!ユイトだよなぁ!絶対そうだよなぁ!!!」
ダイスケ「なんだこれ!!!!お前達本物!?チャオじゃん!!」
ユイト「これが俺のあこがれてたチャオの夢???・・・・・・」
トクミヤ「予想とは全然違うじゃねぇか、」
ギガンダ「・・・・・・・・・・誰だお前ら、見ない顔だな、」
ユイト「チャオが喋った!!!!」
ギガンダ「・・・・・・・?」
トクミヤ「怪しいもんじゃない!ちょ、ちょっとした事情があって・・・・・」
ギガンダ「俺に話すな、ジャキに話した方がいい。ついて来い。」
ユイト「おいおいおい、俺たち普通のチャオじゃねぇぞ!俺たちはなぁ、・・・・・・・」
ギガンダ「普通のチャオじゃないことはわかってる。そんな目つきと口のチャオはいねぇよ、そんな人間みたいな目ぇする奴はチャオじゃねぇ。
ダイスケ「そのとおりだよ、」
ギガンダ「お前ら遅い。速く来い!」
ユイト「待てよぉ!はじめてのチャオ感覚だからなれてないんだよぉ!」
トクミヤ「腕とか手とか小さいから動きにくい!!」
ダイスケ「まだちゃんと立てねぇ!」
ギガンダ「こいつら、もしや・・・・・・」
ダイスケ「はぁ、はぁ、疲れた・・・・・」
ギガンダ「お前達!いそいで俺に着いて来い!早くジャキに伝えないと!!!」
ユイト「走るなよぉ!!!!」
ダダダダダダダ・・・・・・・・
夢にも思わなかったことが起きるなんて思ってもいなかった。アトラクションといってもこれはまだ後悔されていない新アトラクションのようだ。チャオの感覚は本当にやりずらかった。いや、やりずらすぎた。それにしても偶然だ。三人同時に同じ夢を見るなんて・・・・・
実はね、さっきほほをつねったんだ。すごく痛かったよ、でもこの感覚は絶対夢だと信じてる。チャオになるなんて、ありえないから、せっかくの夏休みを、丸全部使ったような気もしたが、気のせいだろう。
ー続くー