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~なんとまぁ、敵ですってよ。~
「敵ですとぉ!今すぐ倒さないとぉ!」
「しつこすぎるなまりは嫌われるぞ。ダーカ。」
「で。何処に居るんでしょうか。その敵は。」
オニチャオがいつもの丁寧語で訊いてきます。
ナックルズは西の方向を指して、「ステーションスクエアだ。」と言いました。
「よし!テーちゃん!逝くぞ!」
「うん。不吉だけど分かったよ。って・・・みんな?」
テイチャを抜いた全員が手を振っています。
テイチャは敵が又増えたな。とぼそっと呟いたのでした。
「・・・けっ、結局全員で飛んでいくのかよ。」
「シャドチャ。その短気さも変わらないな。」
「で、ナックルズ。その敵は?」
ナックルズは手を動かしたら墜ちるので、首で指します。
そこにはいつかSA1で出てきたパーフェクトカオスが。
「おぉ~、早速強いのが来たねぇ。」
「ダーカ。そんな悠長なこと言ってる場合じゃないでしょ。」
「まぁ、とりあえずパンチでも食らわしてみます。」
そう言って、オニチャオがパンチを食らわします。
しかし、当然というのか、全く食らいません。
「強いなぁ。さてと。どうしようかぁ。」
「けっ、あんなやつはハンマーで・・・あれ?」
シャドチャのふったハンマーのあれは空高く飛んでいきました。
「・・・こんちくしょぉ!なんで俺だけこんな目に・・・」
「いや、買い換えればいいだけでしょ。」
テイチャはそう突っ込みを入れた後、
パーフェクトカオス(以下Pc)につっこみました。
しかし、テイチャはふと上を向きました。
そこには太陽でもなく雲でもなく鉄の塊が。
そして、テイチャは街に墜ちていきました。
状況を話すのは酷なので止めておきますが。
オニチャは相変わらずパンチを繰り広げています。
「オモチャオぉ。おまえがいけぇ。」
「分かったチャオ。とりゃぁ!」
オモチャオは火炎放射器を出して、Pcに向けます。
そして、Pcの半分を包むほどの炎を出しました。
Pcはそれなりにもがき苦しんでいるようです。
しかし、苦しんだのもつかの間。
あっと今に炎を消してしまいました。
しかもPcを本気にさせてしまったようです。
「・・・やばいちゃおねぇ。」
刹那、光線が飛んできてオモチャオを街に向かって、
吹っ飛ばしてしまいました。
残るは武器がないシャドチャとダーカです。
「ダーカ、シャドチャ。おまえら、平均スキルはなんだ?」
「僕はぁ、確か8000だったような気がするぅ。」
「俺?う~ん、6500かな。ハンマー無いと若干下がるけど。」
此処で説明を入れましょう。
5匹のチャオは特殊で、スキルが最高値をオーバーしています。
4000程度が普通のチャオに対して、
彼らは6000から8000程度あるのです。
「ほぉ、相変わらず強いな。さて、ならおまえらも逝け。」
「行けか逝けかどっちなんだ?」
「え?シャドチャぁ。分からないのぉ?後者に決まっているでしょ。」
「・・・さらっと物事を言うなよ。とりあえず逝くかぁ!」
そう言って二匹はPcに向かってつっこんでいきます。
オニチャオは諦めたらしく、街に降りています。
「よっしゃぁ。久しぶりにあれを出すかぁ!」
「いけいけ~。っておい。まさかあれか?」
「そーだよぉ。」
その返答を聞いて、シャドチャは
「・・・やばい、俺も殺される。」
と言って、彼も又街に降りてしまいました。
「あれれ?ま、いいか、食らえ!破壊光線!!!」
そう言うとダーカのぽよの炎が急に大きくなり、
そこから、黒い光線がPCに向かって飛んでいきます。
そして、それはPcを貫き、刹那、爆発しました。
「ふぅ、すっきりするなぁ。」
「俺はいきなりあれを出すと言うからかなりびびったぞ。」
「まぁ、とりあえずPcをカオスエメラルドナシでたお利己とが分かったちゃお。」
「まぁ、これでSA1は攻略できましたね。」
4ひきは思い思い語っていました。
しかし、あくまでも「4匹だけ」です。
「・・・で、テイチャは?」
「あ゛」
ナックルズはぼそっと呟きましたが、
4匹にはきちんと伝わったようです。
結局、テイチャは見つかりましたが、
その日の夜ご飯は朝残った苺ジャムメニューでした。
続く。