ダークサイド・第12話 禁断の実験

俺はチャオランからの伝言を聞いて驚いた。
チャルマ様がサイバーカオスのサンプルを渡せというのだ。
あんな奴に俺達の研究の成果を利用させる訳にはいかない・・・

俺は様々なデータ生命体の遺伝子を組み合わせることに挑んだ。
しかし、どれもよい結果にはならなかった。
そこで俺は、禁断の実験を考えついてしまった。
その実験とは、「チャオとデータ生命体の合成」・・・。
チャオがチャオを、人工的に作り出す。
それは禁じられていたことだ。
しかし、俺は研究員としてやらなくてはいけない・・・
この"禁断の実験"を。

実験体となるのは、生まれたてのチャオだ。
ある程度成長したチャオだと、遺伝子合成がうまくいかない。
また、実験中に抵抗してしまうこともある。
生まれたての何も知らない子供チャオの場合は、
そのようなことがないため、実験に利用できるのだ。

俺は何度も挑戦した。
何度も挑戦したが、予想通りのものはできなかった。
予想通りの物が出来るとは限らない、これは常識だ。
俺はこれらの失敗作を「プロトカオス」と名付け、彼らには遺伝子研究室の守備をさせた。
プロトカオスは腕が巨大化し、腕力に優れたものや、
骨のような羽が生えたものがいた。

俺はなんて実験をしてしまったんだと後悔した。
しかし、今更後悔しても遅い。
一度やったからには、目的を果たすまで何度でも繰り返す。
それが俺のやり方・・・

このページについて
掲載号
週刊チャオ第124号
ページ番号
14 / 22
この作品について
タイトル
CYBER CHAOS
作者
あらら(ボロット)
初回掲載
週刊チャオ第112号
最終掲載
週刊チャオ第128号
連載期間
約3ヵ月23日