ヒーローサイド・第13話 プロトカオス
ダークスターズ本部タワー2F。
果たして何が待ち受けているのだろう・・・
僕はそんなことを考えながら、仲間と共に薄暗い道を歩いていった。
ふと見ると、床に水色の液体のようなものが貼りついていた。
その液体はだんだん僕達に近づいてくる。
液体は僕達の近くに来ると、なんとチャオそっくりの姿になった。
しかし、何かがおかしい。
普通のチャオより左腕だけが大きくなっており、
右腕は槍のように尖っている。
しかも、背中には骨の羽が生えていた。
「こいつは一体・・・?」
ルイガルがそう呟いた。
すると、ルイガルの呟きに反応するかのように、何者かの声がした。
「その子はプロトカオス。ギア様の研究によって作られた・・・」
「何者だ!?」
ルイガルが叫ぶと、黒いトビチャオが降りてきた。
その姿は、まるで死神のようだった。
「私はチャオラン。チャルマ様の命令により、この場所を守護している・・・。」
「お前の目的は何なんだ?」
「私の目的は・・・貴方達を倒すこと。行きなさい、プロトカオス。」
チャオランの命令により、プロトカオスが動き出した。
プロトカオスは槍のように尖った右腕を突き立て突進してくる。
僕は銃を抜き、プロトカオスを撃った。
銃弾が命中し、プロトカオスの右腕が消し飛んだ。
しかし、右腕はすぐに再生した。
「どういうことだ・・・?」
「プロトカオスは何度でも再生する・・・つまり、倒すことはできないのです」
倒すことができない・・・?
まさか、そんな事って・・・
しかし、僕の目の前で起こっていることは明らかな真実だ。
どうすればプロトカオスを倒せるのだろう・・・