第9話 ユニコリス
ルイガルを仲間にし、ダークスターズの本部へ向かう僕達は、
たくさんのデータ生命体に遭遇した。
「こいつら・・・ファイアホッパーか・・・」
ファイアホッパー。
スラムエリアに生息するバッタ型データ生命体で、
チャオの頭の上に浮かぶポヨに反応し、炎をまとって襲いかかってくる狂暴な性質を持つ。
恐らく、データ合成によって作り出されたものだろう。
僕が銃を、ルイガルが槍を構える。
ファイアホッパーの群れが跳びかかってくると同時に、僕が銃を撃った。
数匹のファイアホッパーが地面に落ち、残りが襲いかかってくる。
炎をまとったファイアホッパーがルイガルの頭の上に落ちかけたところで、ルイガルが槍を振る。
どうやら全滅したようだ。
「このエリアのデータ生命体は他のエリアと比べて狂暴になっているようだ・・・。気をつけるに越したことはないな。」
ルイガルの言う通り、スラムエリアのデータ生命体はデータ合成によりかなり強化されてきている。
僕達も気をつけなくては・・・。
そして、僕達はダークスターズの本部まで辿り着いた。
本部タワーのドアが開くと同時に、中からダークチャオが転げ落ちた。
「貴様・・・ユニコリスだな?」
「ルイガルか・・・。久しぶりだな。そうとも、俺がユニコリスだ。」
どうやら、このダークチャオがユニコリスのようだ。
「ユニコリス・・・よくも・・・よくも俺の家族を・・・!」
「お前の家族?ああ、殺したよ。俺達の計画の邪魔になったもんでな。クケケケ・・・」
「なぜ殺さなければならなかったんだ!大切な家族を失った悲しみがわからないのか!?」
「邪魔だから殺したと言っているだろう?クケケ・・・」
「貴様・・・絶対に倒してやる!」
「いいだろう。かかって来い!」
ルイガルは槍、ユニコリスは杖を構え対峙する。
両者の体から激しいオーラが放出されている。
そして、ルイガルが槍を振る。
ユニコリスはルイガルの槍をかわし、杖を天にかざす。
「クケケケ・・・。いでよ、フェニク!」
ユニコリスが杖を振ると、不死鳥のように燃えるハネを持った青いチャオが現れた。
フェニクと呼ばれたそのチャオは剣を構え、ルイガルに襲いかかった。
ルイガルの槍とフェニクの剣が激しくぶつかり合い、ルイガルの槍がはじかれた。
「どうした、ルイガル?貴様の力はこんなものか・・・?クケケケ。」
ルイガル絶体絶命!
果たしてユニコリスを倒せるのだろうか!?
次回もお楽しみに!