~その17・ダブルス試合3~

「今度はタンタン・ロンロン対マッチャ・メロンチャオ。始め!チャオ」

「最初はそっちからで良いよ」
「それじゃあ、お言葉に甘えて。行くよ、せいっ!」
マッチャのサーブは、高く弧を描いて飛んだ。そして、ちょうどラインの上に落ちた。タンタン達は動こうともしなかった。
「やった♪」
「ま、このくらいのハンデが妥当かな?」
端から見たら、やーな野郎です。はい。
「0対1チャオ!」

「じゃあ、今度はこっちのサーブな。行くよ!ていっ!」
タンタンのサーブは、高く弧を描き、ネットの近くに落ちた。
「ま、このぐらいはとうぜんだな。」
「1対1チャオ!」

「今度は僕がサーブを打つ番だ。ていっ!」
メロンの打ったサーブは、ラインぎりぎりへ飛んでいった。
「甘いな。せいっ!」
しかし、ロンロンがすぐに打ち返した。シャトルはライン上に落ちた。
「2対1チャオ!」

「もう一回。ていっ!」
メロンの打ったサーブは、コートの丁度真ん中に落ちていった。
「だから甘いって言ってるだろ!」
ロンロンはシャトルを空中からたたきつけた。
「3対1チャオ!」
「楽勝♪」

「今度は僕が打つ。せいっ!」
マッチャのサーブは、小さく、短く弧を描いて飛び、ネット際に落ちた。
「3対2チャオ!」
「・・・そろそろ本気を出すか。」

「今度は僕がサーブを打つ。行くよ、ていっ!」
ロンロンのサーブは、マッチャの真後ろに落ちた。
「4対2,タンタン・ロンロンチームマッチポイントチャオ。」

「これが失敗したら最後。がんばらなくっちゃ。せいっ!」
マッチャのサーブは大きく弧を描いて飛んだ。
しかし、タンタンの無言の圧力とともに打ち返され、ネット際に落ちた。
「5対2,タンタン・ロンロンチームの圧勝チャオ!」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第124号
ページ番号
52 / 55
この作品について
タイトル
小さな話
作者
バロン
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
週刊チャオ第124号
連載期間
約4ヵ月